MSIX アプリケーションパッケージの使用
Parallels RAS 19 は、MSIX app attach テクノロジーをベースにした新しい最新のアプリケーション配布方法である、アプリケーションパッケージを提供します。MSIX app attach は、Microsoft のアプリケーションレイヤー化ソリューションで、ユーザーセッションに対してアプリケーション(コンテナー化された MSIX パッケージ)を動的に接続できるようにする機能を提供します。アプリケーションを OS から切り離すことで、適切なユーザーに必要なアプリケーションを提供できるようになり、より制御しやすくなります。Parallels RAS でのアプリケーションモデレーションには、appCURE などのサードパーティソリューションも使用できます。
前提条件
MSIX App Attach を利用するには、Windows Server 2022、Windows 11、Windows 10 version 2004 以降を実行しているホストが必要です。
MSIX イメージの保存先となるネットワーク共有。ストレージの要件と推奨事項については、以下を参照してください: https://docs.microsoft.com/en-us/azure/virtual-desktop/app-attach-file-share。
すべてのホスト(コンピューターアカウント)に、MSIX イメージが保存されているネットワーク共有に対する読み取り権限が付与されている。
注: Parallels RAS 19 では、Windows Server 2022 を使用している場合のみ、MSIX app attach アプリケーションを Parallels RAS Console から直接展開および管理できます。
アプリケーションパッケージ機能を有効化する
MSIX アプリケーションパッケージで作業を開始するには、アプリケーションパッケージ機能を有効にする必要があります。
アプリケーションパッケージ機能を有効化するには:
[ファーム] > [サイト] > [設定] に移動して、[アプリケーションパッケージ] タブを選択します。
[アプリケーションパッケージ機能を有効化] オプションを選択します。
次に、Parallels RAS にパッケージを追加する必要があります。
MSIX イメージの作成
MSI、EXE、ClickOnce、App-V などのデスクトップインストーラーから MSIX パッケージを作成するには、MSIX パッケージングツール、https://docs.microsoft.com/en-us/windows/msix/packaging-tool/tool-overview を使用します。
MSIX パッケージのアプリケーションを MSIX イメージに展開するには、MSIXMGR ツール https://docs.microsoft.com/en-us/azure/virtual-desktop/app-attach-msixmgr を使用します。
MSIX アプリケーションパッケージを Parallels RAS に追加する
MSIX アプリケーションパッケージを Parallels RAS に追加するには、以下の手順を実行します。
[ファーム] > [サイト] > [アプリケーションパッケージ] に移動します。
[タスク] > [追加] をクリックします(または [+] アイコンをクリックします)。[MSIX イメージから追加] ウィザードが開きます。
[MSIX イメージパス] フィールドで、イメージのパスを指定するか、[参照] ボタンをクリックしてファイルエクスプローラーで選択します。ファイルは、ネットワーク共有に存在している必要があります。VHD、VHDX、CIM イメージからパッケージを追加できます。すべてのホスト(コンピューターアカウント)に、MSIX イメージが保存されているネットワーク共有に対する読み取り権限が付与されている。
[パッケージ] ドロップダウンリストで、追加したいパッケージを選択します。
[表示名] フィールドで、Parallels RAS でこのパッケージに使用される名前を指定します。その後、残りの項目は自動的に入力されます。
[完了] をクリックします。
次に、ホストを追加する必要があります。追加されたパッケージアプリケーションは、ホストにインストールされた場合と同様、通常のアプリケーションと同じように動作します。
ホストにパッケージを追加する
ホストにパッケージを追加するには、次の手順を実行します。
上記のように、パッケージが Parallels RAS に追加されていることを確認します。
[ファーム] > [サイト] > [RD セッションホスト] > [RD セッションホスト] に移動します。
パッケージをインストールするホストをダブルクリックします。
プロパティダイアログの [アプリケーションパッケージ] タブで、[タスク] > [追加] をクリック(または [+] アイコンをクリック)します。
左側の最初の列で、ホストにインストールするパッケージを選択します。
バージョン列で、パッケージのバージョンを選択します。アプリケーションのバージョンアップを容易にするために、バージョンタグの活用を推奨します。選択したパッケージに依存関係がある場合、警告とともに、関連するすべてのパッケージのリストが表示されます。
[OK] をクリックします。
選択されたパッケージは、ホストに追加されます。
VDI プールにパッケージを追加する
VDI プールにパッケージを追加するには、次の手順を実行します。
上記のように、パッケージが Parallels RAS に追加されていることを確認します。
[ファーム] > [サイト] > [VDI] > [プール] に移動します。
パッケージをインストールするプールをダブルクリックします。
プロパティの [アプリケーションパッケージ] タブで、[既定の設定を継承] オプションをオフにします。
上述のサブセクション「ホストにパッケージを追加する」で説明した、手順 4 から続行してください。
選択されたパッケージは、プールですべての VM に追加されます。
AVD プールにパッケージを追加する
AVD プールにパッケージを追加するには、次の手順を実行します。
上記のように、パッケージが Parallels RAS に追加されていることを確認します。
[ファーム] > [サイト] > [Azure Virtual Desktop] > [ホストプール] に移動します。
パッケージをインストールするプールをダブルクリックします。
プロパティの [アプリケーションパッケージ] タブで、[既定の設定を継承] オプションをオフにします。
プロパティで、上述のサブセクション「ホストにパッケージを追加する」で説明した、手順 4 から続行してください。
選択されたパッケージは、プールですべてのホストに追加されます。
グループのデフォルト値にパッケージを追加する
グループのデフォルト値にパッケージを追加するには、次の手順を実行します。
上記のように、パッケージが Parallels RAS に追加されていることを確認します。
[ファーム] > [サイト] > [RD セッションホスト] > [グループ] に移動します。
パッケージをインストールするグループまたはプールをダブルクリックします。
プロパティで、上述のサブセクション「ホストにパッケージを追加する」で説明した、手順 4 から続行してください。
サイトのデフォルト値にパッケージを追加する
サイトのデフォルト値にパッケージを追加するには、次の手順を実行します。
上記のように、パッケージが Parallels RAS に追加されていることを確認します。
上述のように、グループまたはプールのプロパティを開きます。
[アプリケーションパッケージ] タブで、[サイトの既定値] をクリックします。
開いたダイアログで、上述のサブセクション「ホストにパッケージを追加する」で説明した、手順 4 から続行してください。
バージョンタグを使用する
バージョンタグを使用することで、パッケージの管理を簡素化できます。たとえば、公開準備の整ったパッケージとテスト段階のパッケージとで、異なるタグを割り当てることができます。Parallels RAS ではデフォルトで、 3 つのタグを使用できます。「本番」、「本番前」、**「カスタム」**です。タグの名前を変更することはできますが、追加や削除はできません。
タグの名前を変更するには、次の操作を実行します。
[ファーム] > [サイト] > [設定] に移動して、[アプリケーションパッケージ] タブを選択します。
名前を変更するタグを選択します。
[タスク] > [編集] をクリックします。
タグの名前を変更し、Enter キーを押します。
タグを使用するには、タグを割り当てる必要があります。
パッケージにタグを割り当てるには、次の操作を実行します。
[ファーム] > [サイト] > [アプリケーションパッケージ] に移動します。
パッケージをダブルクリックします。
[バージョンタグ] セクションで、必要なタグを選択します。また、1 つのパッケージに複数のタグを割り当てることも可能です。
パッケージに割り当てられたすべてのタグを削除するには、次の操作を実行します。
[ファーム] > [サイト] > [設定] に移動して、[アプリケーションパッケージ] タブを選択します。
パッケージを選択します。
[タスク] > [すべてのタグを削除] をクリックします。
証明書の取り扱いについて
Parallels RAS はコード署名証明書を使用して、MSIX アプリケーションパッケージの信頼性とコンテンツの整合性を確保します。
以下のコード署名証明書を使用できます。
自己署名証明書
CA 証明書
内部 CA 証明書
GPO を使用してコード署名証明書をプロビジョニングするか、Parallels RAS によってホストに自動的にインストールできます。パッケージのコード署名証明書は、そのパッケージを使用するすべてのホストから信頼される必要があります。
Parallels RAS では、ホストに証明書を自動的に追加できます。このオプションは、自己署名証明書の場合に推奨されます。
証明書の自動プロビジョニングを有効にするには、次の操作を実行します。
[ファーム] > [サイト] > [設定] に移動して、[アプリケーションパッケージ] タブを選択します。
オプション、[パッケージ証明書の自動プロビジョニング] を選択します。
証明書の有効期限は、[ファーム] > [サイト] > [アプリケーションパッケージ] に表示されます。
MSIX アプリケーションパッケージの管理
追加されたパッケージは、[ファーム] > [サイト] > [アプリケーションパッケージ] タブで管理できます。
[タスク] のドロップダウンリストで、以下の操作を実行できます:
追加: 新しいパッケージを追加します。
バージョンタグを変更: パッケージにタグを割り当てます。
すべてのタグを削除: パッケージからすべてのタグを削除します。
公開済みのリソースを表示: パッケージから公開されているすべてのアプリケーションと、それらが公開されているホストの一覧を開きます。
割り当て済みのセッションホストを表示: 選択したパッケージが割り当てられているホストの一覧を表示します。
検索: フィルタリングにより、リスト内のパッケージを検索することができます。
削除: Parallels RAS からパッケージを削除します。
設定監査: パッケージに加えられた変更を表示できる [設定監査] ダイアログが開きます。
更新: パッケージリストを更新します。
プロパティ: パッケージのプロパティを表示します(下記参照)。
パッケージのプロパティ
[アプリケーションパッケージのプロパティ] ウィンドウでは、次の設定が可能です。
[一般] タブ:
サイトのアプリケーションパッケージを有効化: このオプションは、パッケージを有効にする場合に選択します。
パッケージ: パッケージの名前です。
表示名: Parallels RAS 内で使用されるパッケージの名前です。
バージョン: パッケージのバージョンです。
公開者: 公開者のコモンネームです。
MSIX イメージパス: MSIX イメージへのパスです。
バージョンタグ: パッケージに割り当てられたタグです。パッケージに割り当てるタグは、ここから変更できます。
アプリケーション: パッケージから追加されたアプリケーションの一覧です。
依存関係: パッケージのすべての依存関係です。
[証明書] タブ:
キーサイズ: 証明書のサイズです。
有効期限: 証明書の有効期限です。
コモンネーム: 証明書に指定されたコモンネームです。
証明書情報の表示: 証明書に関する情報を表示します。
パッケージステータス
ステータスの色 | パッケージステータス | 記述 |
緑 | 待機 | パッケージが有効になり、登録できるようになりました。 |
緑 | 使用中 | パッケージはセッションで使用されています。 |
オレンジ | 無効 | セッションの登録解除を待機しています。 |
赤 | ステージングに失敗しました | |
赤 | 見つかりません | イメージファイルまたはネットワークロケーションが利用できません。管理者はステージングを再試行できます。 |
赤 | 証明書の紛失 | パッケージ証明書がホスト上で見つかりません。 |
赤 | バージョンが見つからない | ホスト構成で選択されたタグが付けられたアプリケーションパッケージが見つかりません。 |
適用されません | 適用されません | 設定が変更されましたが、適用されていません。 |
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