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テンプレートを作成すると、通常は単一のプロバイダーによって管理されます。このプロバイダーは、ソースとなる仮想マシンが属するプロバイダーと同じです。複製がテンプレートから展開され、テンプレートの作成に使用されたプロバイダーと同じプロバイダーで実行されます。複製されたホストは、通常はストレージエリアネットワーク(SAN)などの一元化された共有ストレージに保存されます。
Parallels RAS 18 から、管理者はテンプレートを作成し、そのテンプレートを複数の Microsoft Hyper-V ホストに配信できるようになりました。その結果、Parallels RAS Console に表示されるテンプレート構成は、複数の Microsoft Hyper-V ホストで共有され、各ホストのローカルストレージには、テンプレートの独自コピーが配置されます。これにより、複製を一元化された共有ストレージだけでなく、複数の独立した Microsoft Hyper-V ホストのローカルディスクにも展開できます。必要な数の Microsoft Hyper-V ホストをテンプレート配信リストに追加することで、簡単にスケールアウトを実行できます。
テンプレート配信は、[Parallels テンプレートの作成ウィザード](次のサブセクションで説明)の [配信] ページで構成します。テンプレート配信機能を使用する予定がある場合は、ウィザードを実行する前に、以下の**「前提条件」**サブセクションをお読みください。
マルチプロバイダーのテンプレート配信の管理について詳しくは、「マルチプロバイダーのテンプレート配信の管理」も参照してください。
前提条件
テンプレート配信は、スタンドアロンの Microsoft Hyper-V Server 2012R、2016、2019、2022 でサポートされます。
すべてのターゲットプロバイダーでは次の項目が同一でなければなりません。
- プロバイダーのタイプとサブタイプ。
- ホストが配置されるフォルダーのパス。
- ホストが接続される仮想スイッチの名前。
Hyper-V ホストは、ドメインに参加している必要があります。現在の実装では、テンプレートの完全な VM コピーを使用して、Hyper-V ライブマイグレーションの仕組みによって、テンプレートを他のホスト(ローカルストレージ)に配信しています。
注: 完全な複製も、ライブマイグレーションを使用して他のホストに移行できますが、プロセスには時間がかかります(テンプレートの初回コピーと同程度)。
ソースとなる VM をホストする Microsoft Hyper-V サーバーをターゲットホストとして使用することもできます。
テンプレートを配信して複製を作成するターゲットホストを選択する前に、利用可能なストレージ領域が十分にあることを常に確認してください。
Hyper-V 設定では、次のように Kerberos 認証が有効化されており、適切な委任が AD で構成されている必要があります。
- ホストマシンの [Hyper-V の設定] に移動し、Kerberos を使用したライブマイグレーションを有効にします。
- [Active Directory ユーザーとコンピューター] に移動し、各 Hyper-V ホストサーバーで、移行先と移行元のすべてのサーバーで“cifs”および“Microsoft Virtual System Migration Service”の委任を有効にします。
注: 認証が機能しない場合は、[任意の認証プロトコルを使う] オプションを変更してみてください。
Agent がインストールされ、[Agent をチェック] ウィザードページの [ステータス] フィールドでインストールが確認できたら、[次へ] をクリックします。VM の電源がオフになります(電源オフ動作が完了するのを待ちます)。VM の電源がオフになったら、テンプレート構成の手順が開始します。
ウィザードの後続のページについては、この後のセクションで説明します。ウィザードのページの多くは、サイトのデフォルト設定の情報を継承していますが、必要に応じて上書きできます。独自の設定を指定するには、[デフォルト設定を継承] オプションをオフにします。デフォルト設定を確認し、編集するには、[デフォルトを編集] リンクをクリックします。詳細については、「サイトのデフォルト値」を参照してください。
Virtual Desktop テンプレートは、Parallels RAS VDI の重要な部分です。デスクトップ、アプリケーション、ドキュメントなどを公開するためのホストを作成するために使用されます。ゲスト OS サポートは、RAS Guest Agent(VM でインストールする必要があります)のサポートと同じです。「ソフトウェア要件」を参照してください。
バーチャルデスクトップテンプレートから作成されたホストは、通常、シングルユーザーとして機能します。ホストは、パーシスタント VM の作成、VDI セッションの管理、特定の Virtual Desktop テンプレートからのリソースの公開、などの機能を備えた RAS VDI 内から完全に管理されます。
このページは、複数の Microsoft Hyper-V ホストへのテンプレート配信を構成するために使用します。このページは、ソース VM が Microsoft Hyper-V マシンの場合にのみ表示されます。この機能と要件の説明については、「マルチプロバイダーのテンプレート配信」を参照してください。
テンプレート配信を構成するには、以下の手順を実行します。
[マルチプロバイダーのテンプレート配信を有効化] オプションを選択します。
[利用可能] リストで、1 つまたは複数のプロバイダーを選択し、[追加] をクリックします(または [すべて追加] をクリックして利用可能なプロバイダーをすべて追加します)。このリストには、ソースとなる VM と同じタイプとサブタイプのプロバイダーのみが表示されます。
[同時配信の対象となるプロバイダーの数] フィールドで、同時配信操作の数を指定します。Hyper-V ライブマイグレーションを使用して、テンプレートがターゲットホストに配信されます(仮想マシンがまずファイルにエクスポートされ、次にそのファイルが移行先ホストに移行されます)。[対象] リストの各ホストで、ライブマイグレーションの操作を実行する必要があります。ここで指定した数は、同時に開始するネットワークコピー操作の数を示しています。この数が大きいほど、必要になるネットワークリソースが多くなります。仮想マシンのエクスポート(ライブマイグレーションの最初のステップ)は、常に 1 度に 1 つの VM で実行されるため、ここで指定する数が影響を与えるのはコピー操作のみです。
注: テンプレートが作成された後に、[マルチプロバイダーのテンプレート配信を有効化] 設定を変更(選択または選択解除)することはできません。オンまたはオフにする(機能を有効または無効にする)ことを後で決定する場合は、テンプレート全体を削除して再度作成する必要があります。ただし、プロバイダーを既存のテンプレートに追加したり、既存のテンプレートから削除したりすることは可能です。
完了したら、[次へ] をクリックしてウィザードの次のページに進みます。
追加情報
テンプレートは、Parallels RAS でホストの作成と展開を自動化するために使用されます。テンプレートは、Parallels RAS でサポートされるいずれかのハイパーバイザーを使用して作成された既存の仮想マシンに基づきます。テンプレートの準備ができたら、それを使用して、テンプレートのプロパティをすべて継承する複製(ホスト)を作成できます。作成されたホストは、公開済みのリソースをホストするために使用できます。
以下のトピックでは、テンプレートを作成し、使用する方法を説明します。
[概要] ページで、次のオプションを指定します。
テンプレート名: 選択してテンプレート名を入力します。
複製方法: リンク済みの複製を作成するか、完全複製を作成するか。完全複製は、テンプレートの完全なコピーです。そのため、ソーステンプレートと同じ程度の物理ハードドライブの領域を占有し、作成にも膨大な時間がかかります。リンククローンは、仮想ディスクをソーステンプレートと共有するスナップショットから作成されたテンプレートのコピーです。そのため、使用される物理ハードドライブの領域は少なく、わずか数分で作成されます。
アプリケーションと OS アップデートが遅い場合は、完全複製を使用する必要があります(完全複製は作成に時間がかかりますが、最高のパフォーマンスが得られます)。それ以外の場合は、アップデートの速度が十分であれば、作成にかかる時間が大幅に短いため、リンク済みの複製を使用します。
注: [リンク複製を作成] オプションがグレーアウトされている場合は、現在のバージョンまたは Parallels RAS が、使用しているプロバイダーによるリンク複製をサポートしないことを意味します。この文書の作成時点では、リンク済みの複製のサポートは、VMware、Microsoft Hyper-V、SC//HyperCore および AHV(AOS)で利用できます。
(Microsoft Azure のみ)可用性セット: Microsoft Azure 可用性セットを選択します。
[概要] ページでは、テンプレートの概要情報を確認します。必要に応じて、[戻る] ボタンをクリックして情報を修正できます。
最後に、[完了] をクリックしてテンプレートを作成し、ウィザードを閉じます。
[詳細] ページのプロパティは、プロバイダーのタイプによって異なります。相違点について、以下で説明します。
ハイパーバイザーベースのプロバイダー:
クラスター共有ボリューム(CSV)、ネットワーク共有: Hyper-V Failover Cluster を使用している場合は、この 2 つのオプションが表示されます。ホストが作成されるストレージのタイプを選択できます。任意のオプションを選択して、編集するフィールドの隣にある [...] ボタンをクリックします。選択したオプションに応じて、クラスター共有ボリュームまたはネットワークフォルダーを指定します。共有フォルダーは SMB 3.0 と互換性を持っている必要があります。また、プロバイダーとして Microsoft Hyper-V ホストを登録するために使用した資格情報と同じものを使用して、ホストの SMB ファイル共有にアクセスします。
以下に重要な注意点がありますのでこちらもお読みください。
注: この機能を使用するには、Windows PowerShell を使用して、SMB の制約付き委任(リソースベース)を設定する必要があります。重要: Windows Server 2012 フォレスト機能レベルが必要です。
Windows 2012 R2 以降を実行中のサーバーで、PowerShell を使用して Active Directory PowerShell モジュールをインストールします。Hyper-V ホストや SMB ファイルサーバーでは、このモジュールは必要ありません。
次のコマンドレットを実行します。
Install-WindowsFeature RSAT-AD-PowerShell
Hyper-V クラスターのすべてのノードのファイルサーバー(クラスター)で、SMB の委任を行います。たとえば、4 ノードの Hyper-V クラスターを実行中で、仮想マシンのストレージにスケールアウトしたファイルサーバーのクラスター FS-CL01 を使用する場合は、以下を実行します。
Enable-SmbDelegation ?SmbServer FS-CL01 ?SmbClient Hyperv-01
Enable-SmbDelegation ?SmbServer FS-CL01 ?SmbClient Hyperv-02
Enable-SmbDelegation ?SmbServer FS-CL01 ?SmbClient Hyperv-03
Enable-SmbDelegation ?SmbServer FS-CL01 ?SmbClient Hyperv-04
必須: 次のように、適用した設定(実際の委任)を確認します。
Get-SmbDelegation ?SmbServer FS-CL01
フォルダー: このオプションは、Hyper-V、VMware VCenter、または AHV(AOS)を使用している場合に利用できます。ホストを作成するフォルダーを指定します。
LAN アクセスに、別のネットワークインターフェイスを使用します: このオプションは、Hyper-V または VMware プロバイダーのいずれかを使用している場合に利用できます。Connection Broker と Provider Agent が使用するネットワークインターフェイスを指定します。これは、テンプレートに複数のネットワークインターフェイスがあり、Parallels RAS との通信に特定のインターフェイスを使用したい場合に便利です。このオプションを選択した場合、以下の要素も指定する必要があります。
アドレス: ネットワークインターフェイスの IP アドレスです。
サブネットマスク: IP アドレスのサブネットマスクです。
リソースプール: VMware リソースプールを指定します。
物理的ホスト: VMware vCenter を使用している場合に利用できます。ホストを作成する物理ホストを指定します。
ハードウェアアクセラレーショングラフィックのライセンスサポートを有効化: このオプションは、VMware vCenter または VMware ESXi を使用している場合に利用できます。このオプションを使用すると、vGPU が有効なホストで、シャットダウン時に vGPU ライセンスの登録をライセンスサーバーから解除できます。
Microsoft Azure プロバイダー:
リソースグループ: VM の複製先になる Azure リソースグループを選択します。Microsoft Entra ID アプリにアクセスを許可したグループでなければならないことに注意してください。詳細については、を参照してください。
サイズ: 複製された VM に使用する VM のサイズを選択します。
OS ディスクの種類: 複製された VM に使用するディスクの種類を選択します。
[最適化] ページでは、ホストで実行される Windows を最適化して、Parallels RAS 環境で最適なパフォーマンスを発揮できるようにするために使用する設定を指定できます。無効化、削除、または最適化の対象となる Windows コンポーネントやサービス、またその他のオプションを選択して、仮想アプリおよびデスクトップの配信の効率性と合理性を向上させ、改善することができます。詳細な手順については、を参照してください。
上記の**「最適化」**セクションをお読みになり、以下の VDI の特性にも注意してください。
新しいテンプレートを作成する場合、最適化はデフォルトで無効になっています。有効化する場合は、ソースとなるホストのバックアップ(完全複製)を作成してから実行する必要があります。最適化を無効にしてテンプレートを作成し、スナップショットを作成してから、最適化を有効にすることもできます。最適化の設定が適用された後はロールバックできないため、バックアップを作成することをお勧めします。
既存のテンプレートで最適化を有効にするには、テンプレートがメンテナンスモードでなければなりません。“待機”状態のテンプレートでは、[最適化] タブは無効になっています。
既存のテンプレートで最適化が有効になるかまたは変更されていて、テンプレートのメンテナンスモードが終了すると、管理者は既存のホストを再作成するよう求められます。再作成すると、最適化の設定が適用されます。ホストを再作成(その場で、または後から)して、仮想化の設定を受信する必要があります。
最適化をテンプレートに適用すると、そのステータスが [最適化を実行中] に変更されます(代表的な変化)。この段階では、リストでテンプレートを選択し、[タスク] > [最適化の停止] をクリックすれば、処理はキャンセルされます。
[ライセンスキー] ページで、このテンプレートから作成される仮想マシンのアクティベートに使用するライセンスキー情報を指定します。
まず、自分の組織で使用しているライセンスキーの管理タイプ(KMS または MAK)を選択します。MAK はアクティベーションが制限されているため、Parallels では KMS を使用することをお勧めしています。
キー管理サービス(KMS): KMS を使用している場合は、[完了] ボタンをクリックして、テンプレート構成情報を保存します。このテンプレートから作成される仮想マシンは、(OS ミニセットアップおよびドメイン参加の最後に)DNS で KMS を探し、それに応じてアクティベートされます。
注: KMS のアクティブ化と RASPrep を使用している場合、そこからテンプレートを作成する前に、KMS を使用してソースホストをアクティブ化する必要があります。別の方法(販売キーまたは MAK)ですでにホストがアクティブ化されている場合、KMS のアクティブ化に変換する必要があります。これを実行する方法の詳細については、Microsoft の記事をお読みください。。
マルチライセンス認証キー(MAK): MAK を使用している場合は、次の操作を実行します。
[追加] ボタンをクリックして、[ライセンスキー] フィールドに有効なキーを入力します。
[最大ゲスト数] フィールドで、キーの制限を指定します。この制限は、テンプレートの最大ゲスト数(ウィザードの最初のページで設定)より大きいか等しい必要があります
[OK] をクリックします。
注: Parallels RAS では、MAK キーが Parallels テンプレートのプロパティで更新された場合、古い MAK キーはホストに保持されません。
この手順は、オンプレミスのプロバイダーを使用する場合にのみ表示されます。Azure Virtual Desktop およびクラウドプロバイダーでは表示されません。
この手順では、選択された VM に RAS Guest Agent がインストールされているかどうかを確認します。チェックの終了を待ち、[ステータス] フィールドを調べます(ページの下部近く)。結果に応じて、次のいずれかを実行します。
Agent がインストールされている場合は、[次へ] をクリックして、続行します。ここで読むのをやめ、の説明に従ってテンプレートを構成します。
Agent がインストールされていない場合は、下記のようにインストールする必要があります。
Agent をインストールするには、最初に [Guest Agent 展開設定をカスタマイズする] リンクをクリックし、ダイアログが開いたらオプションを指定します。強制されるオプションはありません。必要に応じて、オプションを選択またはクリアします。テンプレートタイプにより、下記のようにオプションが異なることに注意してください。
仮想デスクトップ:
ファイアウォールルールを追加する: ホストで自動的にファイアウォールルールを構成します。
リモートデスクトップ接続を許可する: VM でリモートデスクトップアクセスを自動的に構成するように選択します。
リモートデスクトップユーザーグループに追加するユーザーまたはグループを指定: このオプションを選択し、[+] アイコンをクリックして、特定のユーザーをグループに追加します。
RD セッションホスト:
ファイアウォールルールを追加する: ホストで自動的にファイアウォールルールを構成します。
注: 別のステップで、Network Discovery UDP ポート 137 をゲスト OS のドメインファイアウォールプロファイルで有効にする必要があります。これは、ドメイングループポリシーにより、またはゲスト OS で手動で実行できます。
RDS 役割をインストール: ホストに RDS の役割をインストールします。
デスクトップエクスペリエンスを有効にする: Windows でデスクトップエクスペリエンス機能を有効にします。
必要な場合にサーバーを再起動: 必要な場合は VM を再起動します。
リモートデスクトップユーザーグループに追加するユーザーまたはグループを指定: このオプションを選択し、[+] アイコンをクリックして、特定のユーザーをグループに追加します。
オプションの指定が完了したら、[OK] をクリックしてダイアログを閉じます。
次に、[インストール] ボタンをクリックし、画面上の指示に従って、Agent ソフトウェアをインストールします。
ヒント: ホスト名として指定された名前でホストにアクセスできない場合は、ホスト名をダブルクリックして、正しい IP アドレスに変更します。
このセクションでは、テンプレート作成ウィザードの で指定したホストの命名パターンについて説明します。
新しいホストが作成されるたびに、その名前が (p. )で指定したパターンに基づいて自動的に生成されます。完全な名前形式は以下の通りです。
<プレフィックス>%ID:N:S%<末尾>
ここで、
<プレフィックス> は英数字です。必ず英字(数字ではない)で始めます。
%ID:N:S% は一意のホスト ID の自動生成に使用される番号パターンです。以下の**「番号パターン」**セクションをご覧ください。
<末尾> は自由な形式の英数字文字列です。
番号パターン
VM の名前の中の番号パターンは以下の形式になります。
%ID:N:S%
上のパターンの構成要素は以下の通りです。
ID - このまま含めることが必要です。
N - 使用する番号の桁数です。先行するゼロを含みます。先行ゼロを含めたくない場合、“0”を使用します。
S - 開始番号。この要素はオプションです。含めなかった場合、番号は 1 から始まります。
例:
%ID:3%
- このパターンは、“001”、“002”、“003”〜“998”、“999”のように先頭を 0 で埋めた 3 桁の番号を生成します。
%ID:3:200%
- このパターンは、“200”、“201”、“202”〜“998”、“999”のように 3 桁の数字を 200 から生成します。
VDI-R1-%ID:3:100%
- これは英数字プレフィックスに番号パターンを加えた完全名です。次のような名前が生成されます。“VDI-R1-100”、“VDI-R1-101”など。
番号パターンの作成時は、以下の規則に従います。規則が守られなかった場合、エラーメッセージが表示され、修正が必要になります。
名前は英字で始めます。数字を最初の文字にすることはできません。
英数字部分には、英字、数字、ハイフンを含めることができます。その他の文字は使用できません。
名前全体の長さは 15 文字までに制限されています。
名前に含めることができる番号パターン(%ID:N:S%
)は 1 つだけです。名前の末尾か中間に位置していることが必要です。
指定したパターンは、[ホスト数の上限] フィールドの値に対しても検証されます。パターンがホスト数の上限を網羅していない場合は、エラーが返されるため、パターンを修正する必要があります。
名前の中の VM 番号の再利用
ホストを削除すると、そのホストに割り当てられた数値が未使用になります。次に作成されるホストにはこの番号が付与されるので、通し番号の抜け落ちを回避できます。
完了したら、[Agent をチェック] ウィザードページの [ステータス] フィールドを見て、Agent がインストールされていることを確認します。インストールされている場合は、の説明に従ってテンプレートを構成します。
既存テンプレートの構成を変更する必要がある場合は、[テンプレート] リストでテンプレートを選択して、[タスク] > [プロパティ] をクリックします。これにより、[テンプレートのプロパティ] ダイアログが開きます。このダイアログについては、「手順 2: テンプレートの構成」で説明されています。
ホストはテンプレートから自動的に作成されます。1 つまたは複数の追加のホストが必要な場合、それらを手動で追加(作成)できます。
ホストを追加するには:
RAS コンソールで、[ファーム] > <Site> > [VDI ] > [ホスト] に移動します。
リストの上部にある [+] アイコンをクリックします。
開いた [ホストの追加] ダイアログで、新しいホストを作成するテンプレートを選択します。
起動するホストの数を指定します。指定した数値がホストプールプロパティで設定された**”ホスト数の上限”**の値を超えると(すでに存在する VM の数が考慮されます)、警告メッセージが表示されます。この場合、より小さい数値を設定するか、ホストプールプロパティの [プロビジョニング] タブで、ホスト数の上限値を変更する必要があります。
[OK] をクリックして、ダイアログを閉じます。
RAS Console で**[適用]** をクリックすると、新しいホストが [デスクトップ] タブのリストに表示されます。その際、[ステータス] 列には“複製中”と表示されます。複製が完了すると、ユーザーが新しいホストを利用できるようになります。
テンプレートが作成されると、Parallels RAS はそのテンプレートからホストの作成を開始します。仮想マシンは一度に 1 つずつ作成されます。この時点で作成される VM の数は、[ウィザード完了時に展開されるホストの数] プロパティで決定されます(ここおよびこの後でのすべてのプロパティ名は、前述の [テンプレートウィザードを作成] に言及しています)。
どの時点で利用できる VM の数も、[使用可能なバッファを以下に維持] プロパティで指定されている数を下回ることはありません。このルールを守るため、必要に応じて新しい VM が自動的に作成されます。同時に、VM の総数が [ホスト数の上限] プロパティで指定された数を超えることはありません。
テンプレートから新しいホストを作成するには、しばらく時間がかかります。テンプレートが完全複製を作成するために構成されているときは特にかかります(リンククローンの作成の方が高速です)。ホストが作成の途中であり、他に利用可能な VM がない場合、VM が必要なユーザー(複数可)は VM の準備が整うまで待つ必要があります。
準備段階でホストに(何らかの理由で)問題が発生した場合、その VM は使用不能状態でサーバーに残ります。[ゲスト VM ステータス] 列の**「作成に失敗」という値により、このような VM を特定できます。このような VM は、修復または再作成されない限り、サイトのデフォルト値([ファーム] > <サイト> > [VDI] > [デスクトップ] > [タスク] > [サイトのデフォルト値])の [準備に失敗したホストを自動削除するまでの時間] フィールドに指定した時間が経過した後に、自動的に削除されます。ホストの作成に失敗した場合の詳細は、[ステータス]** 列の [詳細] リンクをクリックするか、列をダブルクリックすることで表示されます。また、同じメニューから [再作成] や [削除] を選ぶこともできます。ホストの再作成方法の詳細については、「テンプレートのメンテナンス」セクションを参照してください。
ホストの自動削除
ホストは、テンプレートのプロパティにある [以下の後に未使用のホストを削除] フィールドで指定した時間より長く使用されないと、自動的に削除されます。
[Parallels RAS テストテンプレートウィザード] は、テンプレートの健全性をテストするために使用されます。このウィザードでは、テンプレートが準備された後のすべてのアクティビティが正常に実行されていることを確認できます。これには、DHCP 設定のチェック、DNS 登録、適切な VLAN、AD ドメインへの参加、適切なターゲット OU などが含まれます。
このウィザードを開くには、Parallels RAS Console でテンプレートを右クリックし、[テスト] を選択します。テストは以下の手順から構成されます。
テンプレートは、この目的のために特別に設計された“テスト”モードに一時的に切り替わります。テンプレートがこのモードである間は、テストが完了してテンプレートがテストモードを終了するまで、他のすべての動作がブロックされることに注意してください。
ホストは、テストに使用されるテンプレートから複製されます。この VM は、テスト期間中はサーバー上に保持され、その後に削除されます。
一連のテストはホストで実行され、作成元のテンプレートをテストします。
テストが完了すると、画面にレポートが表示され、テスト結果が示されます。
ウィザードが開始するとき、次のように動作します。
ウェルカムページが開きます。ページに表示されている情報を読み、準備ができたら [次へ] をクリックします。
次のページに、以下を含む、実行される個別のテストのリストが表示されます。
ホスト Agent を確認: このテストは、VM にインストールされた RAS Guest Agent との通信を試みます。Agent が応答する場合は、VM が正常に作成され、起動されたことを意味します。
ドメインのメンバーシップをチェックする: コンピューターが AD ドメインに参加しているかどうかをチェックします。
ターゲット OU をチェックする: ドメイン資格情報によるコンピューターへの RDP 接続が可能かどうかをチェックします。
Parallels Client を起動する: このテストでは、Parallels Client を起動し、ホストとの接続を確立します。
テストの実行中、進行状況のインジケーターが画面に表示されます。必要に応じて、[キャンセル] ボタンをクリックすると、テストをいつでも中止できます。
テストがすべて完了したら、テスト結果を示す以下のページが表示されます。
成功: テストがすべて正常に完了したら、一時ホストは削除としてマークされ、テンプレートは通常の動作モードに戻ります。
失敗: テストが 1 つでも失敗した場合は、該当する情報が表示され、[ログファイルのダウンロード] リンクをクリックするとログファイルをダウンロードできます。テンプレートをメンテナンスモードに切り替えるオプションもあります。これにより、テンプレートが修正されるまで、テンプレートからホストが作成されるのを防ぐことができます。
[完了] をクリックして、ウィザードを閉じます。
テンプレートは、“メンテナンス”と呼ばれる特別なモードに設定することができます。このモードは、主にゲストオペレーティングシステムでソフトウェアのアップデートやインストールを行うために使用されます。このモードでは、テンプレートは、新しいホストの作成といった一般的なタスクを行うことができなくなり、通常の仮想マシンとして起動できるようになります。仮想マシンが実行されたら、ゲスト OS でソフトウェアのインストールやアップデートを行ったり、オペレーティングシステムで管理タスクを実行したりすることができます。
テンプレートが完全複製とリンク複製のどちら向けに構成されているかによって、メンテナンスモードは多少異なる方法で使用されます。以下にその違いを説明します。
完全複製
完全複製を作成するようテンプレートが構成されている場合、次の操作を実行します。
テンプレートを選択し、[タスク] > [メンテナンス] をクリックし、メンテナンスを開始するテンプレートのバージョンを選択します。テンプレートが無効になり(グレーで表示される)、そこで行われるすべての操作が一時停止されます。[ステータス] のテンプレートのステータスが、**”メンテナンスを開始中”になり、完了すると”メンテナンス”**に変わります。
ハイパーバイザーのネイティブツールを使用して、通常の仮想マシンとしてテンプレートを起動します。
必要に応じて Windows Update または Windows ソフトウェアをインストールします。
完了したら、仮想マシンをシャットダウンします。
RAS Console に戻り、テンプレートを選択して [タスク] > [メンテナンス] を再度クリックし、メンテナンスモードを終了します。新しいバージョンを作成するか、変更を破棄するかを選択するダイアログが表示されます。[新しいバージョンを作成] を選択します。
注: 1 つのテンプレートに最大 5 つのバージョンを含めることができます。別のバージョンを作成したい場合は、すでに存在するバージョンを削除する必要があります。
「テンプレートバージョンの使用」の「新しいバージョンの作成」サブセクションの説明に従って、新しいテンプレートバージョンを作成します。完全複製テンプレートを更新すると、変更は今後の複製にのみ影響を与えます。既存の複製にこの更新を適用するには、その複製を再作成する必要があります。既存のホストの再作成をこの時点で行うか、後で行うかを選択できます。完全複製の再作成には時間がかかります。また、再作成中に新しいアプリが完全複製の VM にインストールされたり、ユーザープロファイルが変更されたりする場合がありますが、こういった変更はすべて失われます。ユーザーへの影響を最小限に抑えるために、メンテナンス期間をスケジュール設定して、その期間中に複製を再作成することをお勧めします。
リンク複製
リンク複製では仮想ハードディスクがテンプレートのスナップショットと共有されるため、完全複製と比較すると追加の手順が必要になります。
まず、データを保存してログオフするようにホストユーザーに通知する必要があります。これは、テンプレートにインストールするアップデートを既存のホストに反映するために必要になります。すべてのユーザーがログオフしたら、次の操作を実行します。
テンプレートを選択し、[タスク] > [メンテナンス] をクリックし、メンテナンスを開始するテンプレートのバージョンを選択します。テンプレートが無効になり(グレーで表示される)、そこで行われるすべての操作が一時停止されます。また、ウィンドウの下部には、操作に関するステータスが表示されます。
ハイパーバイザーのネイティブツールを使用して、通常の仮想マシンとしてテンプレートを起動します。
必要に応じて Windows Update または Windows ソフトウェアをインストールします。
完了したら、仮想マシンをシャットダウンします。
RAS Console に戻り、テンプレートを選択して [タスク] > [メンテナンス] を再度クリックし、メンテナンスモードを終了します。新しいバージョンを作成するか、変更を破棄するかを選択するダイアログが表示されます。[新しいバージョンを作成] を選択します。
注: 1 つのテンプレートに最大 5 つのバージョンを含めることができます。別のバージョンを作成したい場合は、すでに存在するバージョンを削除する必要があります。
「テンプレートバージョンの使用」の「新しいバージョンの作成」サブセクションの説明に従って、新しいテンプレートバージョンを作成します。リンク複製を再作成せずに新しいバージョンを作成した場合、手動で再作成するか、スケジューラーを使用して再作成する必要があることに注意してください。
テンプレート内の RAS Guest Agent の更新
テンプレートには、RAS Guest Agent の最新バージョンがインストールされている必要があります。RAS Guest Agent はテンプレートの作成時にインストールされます。RAS Guest Agent の新しいバージョンが入手できるようになったら、RAS Guest Agent をアップデートする必要があります。Agent を更新するには、上述のメンテナンスモードを使用する必要があります。Parallels RAS では、Agent の更新を簡素化するために、インストール済みのすべての Agent をモニタリングし、更新プログラムが利用可能になると管理者に通知します。
RAS Console の起動時に、インストール済みのすべて Agent がチェックされ、更新が必要な Agent が存在する場合はメッセージが表示されます。これは、RAS インフラストラクチャのサーバーとテンプレートに適用されます。すべてのエージェントを更新するかどうかをユーザーに確認するメッセージが表示されます。[はい] をクリックすると、Agent を更新する必要のあるすべてのサーバーとテンプレートを一覧表示するダイアログが表示されます。サーバー/テンプレートの選択または選択解除を行い、一括更新の手順にサーバー/テンプレートを含めたり、除外したりできます。選択を行ったら、[OK] をクリックして、更新を開始します。画面の指示に従って、Agent を更新します。
完全複製テンプレートとリンク複製テンプレートの比較: テンプレートの RAS Guest Agent を更新する際には、このテンプレートから作成されたホストの Agent も更新する必要があります。この更新は、完全複製テンプレートとリンク複製テンプレートに対して別々に実行されます。以下に説明する手順をお読みください。
リンク複製テンプレートの Agent を更新する場合、このテンプレートから作成されたすべてのホストを再作成するかどうか確認されます。[はい] をクリックすると、それらはテンプレートに合わせて自動的に再作成されます。
完全複製テンプレートの Agent を更新するときに、自動的に完全複製ホストが再作成されることはありません。再作成するかどうかが確認されます。完全に複製された VM は完全なマシンであるため、再作成には時間がかかります。再作成する場合は注意してください。代わりに、これらの VM の Agent を RAS Console からプッシュインストールすることによって更新できます。これは [VDI] > [デスクトップ] タブで [タスク] > [すべての Agent をアップグレード] をクリックして実行できます。
テンプレート内の RAS Guest Agent のステータスを手動で確認するには、[タスク] > [Agent をチェック] をクリックします。Agent が最新の場合、メッセージボックスに最新であることを確認するメッセージが表示されます。RAS Guest Agent の新しいバージョンが入手できる場合は、更新するかどうかを確認するダイアログが表示されます。上述の、完全複製テンプレートおよびリンク複製テンプレートの更新における違いがこのシナリオにも当てはまりますので注意してください。
テンプレートに基づく RD セッションホストのメンテナンス
テンプレートから作成された RD セッションホストに対してスケジュールされたメンテナンスを実行する必要がある場合、次の手順に従ってください。
メンテナンスウィンドウに合わせて対象の RD セッションホストグループを空にするスケジュールを作成します。
メンテナンス中(またはその直前)にテンプレートをメンテナンスモードに切り替えます。その後で必要な変更を適用します。
スケジュールでは、テンプレートにプロビジョニングされたグループが(メンテナンスウィンドウが継続している間)無効になり、これにより、すべてのホストがグループから削除(割り当て解除)されます。
テンプレートをメンテナンスから解放し、すべての複製を再作成するか尋ねられたら、[はい] をクリックします。
ステップ 3(上記)で無効にしたグループを有効にします。この時点で、グループは、[使用可能なバッファを以下に維持] 設定に従い、ホストの受け取りを開始します。
この時点以降、グループはオンデマンドで VM によりプロビジョニングされます。
要件
このセクションで説明する作業を実行するには、次の要件を満たす必要があります。
ハイパーバイザーベースのホストの場合は、ホストにハイパーバイザーツールがインストールされ、実行中であることを確認してください。
VM に Agent ソフトウェアをプッシュインストールできるアカウントの認証情報がわかっていることを確認します。このような認証情報(ドメイン管理者など)を使用して Parallels RAS Console を実行する場合、Agent のインストール中に認証情報の入力は求められません。他のアカウントを使用してコンソールを実行する場合は、Agent をインストールするときに認証情報を入力するよう求められます。
VM で動作しているゲスト OS(Windows)は、DHCP サーバーから IP アドレスを取得するように構成する必要があります。
ユーザーがホストで公開済みのリソースにアクセスする場合、RDP ポートがローカルに、または VM で動作している Windows のグループポリシー経由で開いている必要があります。デフォルトの RDP ポートは 3389 です。
RD セッションホストテンプレートの場合、Network Discovery UDP ポート 137 をゲスト OS のドメインファイアウォールプロファイルで有効にする必要があります。これは、ドメイングループポリシーにより、またはゲスト OS で手動で実行できます。
手動でエージェントをインストール
通常、Parallels RAS Console から直接ソース VM で必要な Agent ソフトウェアをプッシュインストールします(このセクション後半で説明します)。ただし、VM の Windows で Parallels RAS インストーラーを実行して手動でソフトウェアをインストールすることもできます。その際、Custom インストールオプションを使用し、RAS Guest Agent を選択して、ソース VM にインストールします。
テンプレートの作成
テンプレートの作成を開始するには、次の操作を実行します。
RAS Console で、[ファーム] > <サイト> > [VDI] に移動します。
右側のペインで [テンプレート] タブを選択します。
[タスク] ドロップダウンリストで [追加] をクリックします(または [+] アイコンをクリックします)
ダイアログが開いたら、テンプレートの作成元になるホストを選択し、[OK] をクリックします。
[Parallels テンプレートウィザードを作成] が開きます。各ウィザードページは、画面に表示される順序に従って、下で説明されています。
エージェントがインストールされていることを確認し、必要であれば「手順 1: Agent のチェックとインストール」の説明に従って手動でインストールします。この手順は、オンプレミスのプロバイダーを使用する場合にのみ表示されます。
「手順 2: テンプレートの構成」の説明に従ってテンプレートを構成します。
マルチプロバイダーのテンプレート配信の機能について詳しくは、「マルチプロバイダーのテンプレート配信」セクションを参照してください。
配信リストに対するプロバイダーの追加または削除
テンプレートの [プロパティ] ダイアログを使用して、配信リストでいつでもプロバイダーの追加または削除を行えます。このダイアログを開くには、[VDI] > [テンプレート] タブでテンプレートを右クリックし、[プロパティ] を選択します。
テンプレート配信のステータス
[Parallels テンプレートの作成ウィザード] を完了してテンプレートを作成した後や、プロバイダーを既存のテンプレートで追加または削除した場合は、[テンプレート] タブでテンプレートの配信ステータスをモニタリングできます。ステータスは [配信] 列に以下の値で表示されます。
配信中 - 配信が進行中(テンプレートをターゲットホストに配信中)です。
OK - テンプレートは、指定されたすべてのホストに正常に配信されました。
プロバイダーを削除/プロバイダーを追加 - プロバイダーが追加されています、または削除されました。
配信に失敗しました - 配信操作中にエラーが起きたことを示しています。
配信の詳細
[テンプレート] タブの [タスク] > [配信の詳細] メニューで、ダイアログが開き、このテンプレートを使用しているプロバイダーの現時点での配信状態と進捗状況を示すインジケーターが表示されます。
[進行] 列には、メインテンプレートリスト(上記参照)の [配信] 列と同じ値が表示されます。
[状態] 列には、次のいずれかが表示される場合があります。
準備完了 - プロバイダーの準備ができました。
利用不可 - プロバイダーが応答していません。
アップデートが必要 - テンプレート配信操作を再度実行する必要があります。このホストのテンプレート配信操作を再度実行するには、[再試行] ボタンをクリックします。
メンテナンスモードの終了
テンプレートのメンテナンスモードを終了すると、通常、「テンプレートが変更されました。すべてのホストを再作成する必要があります。今すぐ再作成しますか?」というプロンプトが表示されます。管理者が [はい] をクリックし、テンプレートがマルチプロバイダー配信を使用している場合、Parallels RAS は各プロバイダーの状態を確認します。プロバイダーが応答しない場合は、管理者に対しプロバイダーの状態を確認するように求めるメッセージが表示されます。プロバイダーをオンライン状態に戻して、ホストを再作成してみてください。この時点でできない場合は、後でホストを再作成することができます。
ホストとその他のデスクトップは [VDI] > [デスクトップ] タブで管理します。このタブでは、標準的なデスクトップ管理操作すべてを [タスク] メニューから実行できます。再作成、削除、全 Agent の更新、割り当て、割り当て解除、セッションの表示、開始、停止、再起動、サスペンド、リセットなどを実行できます。再起動操作(猶予)には 10 分間のタイムアウトがあります。この時間内に操作が完了しない場合は、リセット操作(強制)となります。
デフォルトでは、[デスクトップ] タブには、ファーム内で利用可能なすべてのデスクトップが表示されます(利用可能なすべてのデスクトップを表示するには、リストのスクロールが必要な場合があります)。特定のテンプレートに属する VM だけを表示するには、[テンプレート] タブでテンプレートを選択し、[タスク] > [ホストを表示] をクリックします。これにより、[デスクトップ] タブに切り替わります。このタブでは、選択されたテンプレートに属する VM だけが表示されるよう、自動的に絞り込まれています。
詳細については、「ホストの管理」を参照してください。
VDI ホストプールを作成する際、グループにテンプレートを割り当てることができます。これは、プールを作成または変更する際に行うか、[テンプレート] タブから行うことができます。
ホストプールにテンプレートを割り当てるには:
[テンプレート] タブで、テンプレートを選択します。
[タスク] > [プールに割り当て] をクリックします。ウィザードが開きます。
[バージョン] ページで、ホストプールに割り当てるテンプレートのバージョンを選択します。
(オプション)[ホストプール] ページで、スケジュールで再作成するホストプールを選択し、[次へ] ボタンをクリックします。再作成を予約するダイアログが表示されます。必要に応じてスケジュールを構成し、[次へ] をクリックします。
[完了] をクリックします。
ホストプールからテンプレートを削除するには:
テンプレートを選択し、[タスク] > [プールから削除] をクリックします。
このテンプレートが割り当てられているすべてのホストプールを一覧表示するダイアログが開きます。
テンプレートを削除するホストプールを選択し、[OK] をクリックします。
なお、ホストプールに、削除するテンプレートから作成されたホストがある場合は、それらも削除されます。本当に削除するかどうかを確認するメッセージが表示されます。
テンプレートが意図した通りに機能していることを確認するには、RAS Console でメインテンプレートリストのステータス([ステータス] 列)を調べます。テンプレートが適切に機能している場合は、[ステータス] 列に “待機”と表示されます。このステータスは、必要に応じてこのテンプレートからホストを作成できることを意味します。テンプレートが作成中またはメンテナンスモードの場合、またはテンプレートが削除中の場合は、それに応じてステータスが変わります。
表には、テンプレートにインストールされている RAS Guest Agent のステータスを表示する [Agent のステータス] 列もあります。RAS インフラストラクチャのサーバー(Connection Broker、ゲートウェイ、RD セッションホストなど)と比較すると、テンプレート Agent のステータスはテンプレートのステータスほど重要ではありません。テンプレートは通常の仮想マシンではなく、大抵は実行中ではないため、停止している VM の Agent のステータスを確認することにはそれほど意味がないためです。そのため、RAS Console ではテンプレートの Agent のステータスは通常は [利用不可] であり、これはまったく正常なステータスです。[Agent のステータス] に意味のあるステータスが表示されるのは、テンプレートがメンテナンスモードであり、通常の VM と同じように実行中の場合のみです。このような場合は、Agent も実行中であり、Agent のステータスを検証できます。
以下の表では、多様に変化するテンプレートの各状態で、[ステータス] 列と [Agent のステータス] 列に何が表示されるかを示します。
テンプレートの作成
本稼働中のテンプレート
メンテナンスモードのテンプレート
テンプレートの削除
**[準備]**ページを使用して、イメージの準備ツールを選択し、構成できます。
注: このページでプロパティを指定する際、これらの情報はローカルマシンのパーソナル構成ファイルに保存されます。次回に別のテンプレートを作成する場合、ここにあるフィールドは最後に使用した値を使用して自動的に入力されます。
最初に、RASprep と Sysprep のどちらを使用するかを選択します。RASprep を使用する利点と 2 つのツールの違いは下記で説明されています。
RASprep は、ベースイメージから VM を複製した後、VM で Windows を準備する Parallels RAS ツールです。RASprep は、各新規 VM の初回起動時に次のタスクを実行します。
各ホスト用に Active Directory で新しいコンピューターアカウントを作成します。
ホストに新しい名前を付けます。
ホストを Active Directory ドメインに参加させます。
Sysprep に比べて、RASprep は変更する構成可能なパラメーターの数が少なく、従って再起動の必要が少なくなるため、はるかに高速で動作します。
注: API の制限により、RASprep は Windows Server 2008 マシンでは使用できません。
次の表には RASprep および Sysprep の主な違いについて説明しています。
準備ツールを選択した後に、次のオプションを指定します。
コンピューター名: コンピューター名を割り当てるために使用する命名パターンです。Windows10-RAS-%ID% などです。
オーナー名: オーナー名(オプション)。
組織: 組織名(オプション)。
管理者パスワード: ローカルの Windows 管理者パスワード。
ドメインに参加: VM が参加するドメイン名。
運営管理者: ドメインアカウント。
パスワード: ドメインアカウントのパスワード。
ターゲット OU: 組織単位の完全な DN。[...] ボタンをクリックして Active Directory を参照し、OU を選択します。
ステータスの色
テンプレートのステータス
Agent のステータス
記述
グレー
利用不可
利用不可
プロバイダーが無効な場合、Provider Agent が切断されている場合、またはテンプレートが存在しない場合。
グレー
適用されません
適用されません
ウィザードの終了後、管理者が RAS Console で [適用] をクリックするのを待っています。
オレンジ
作成中
利用不可
Azure Gallery をソースとして使用しています(利用可能な事前作成済みのホストはない)。
オレンジ
Agent のインストール
利用不可の後 OK
新たに作成した VM、またはテンプレートとして利用できる VM に Agent を展開しています。
オレンジ
展開中
最適化を保留中
最適化の適用を待っています。管理者は、この時点で最適化を停止できます。
最適化を実行中
最適化を実行しています。管理者は、この時点でまだ最適化を停止できます。
OK の後に利用不可
VM をテンプレートに変換中の内部処理です。変換が完了したら、テンプレートのステータスは“待機”に変わります。
赤
作成に失敗しました
利用不可
問題が発生しました。(クォータの上限到達、Azure でのリソース作成に関する問題など)。管理者は、[タスク] > [直前の処理を再試行] をクリックして処理を再試行できます。
赤
Agent のインストールに失敗しました
利用不可
潜在的なネットワーク問題、ファイル共有の制限、管理者権限の問題など。管理者は、[タスク] > [直前の処理を再試行] で再試行できます。
赤
展開に失敗しました
実際のステータス(OK、利用不可など)
問題が発生しました。(クォータの上限到達、ストレージ領域の問題、プロバイダーからのスナップショット作成に関する問題など)。管理者は、[タスク] > [直前の処理を再試行] で再試行できます。
FSLogix を使用できません
FSLogix Agent が見つかりません。
FSLogix が更新されていません
FSLogix Agent の更新が必要です。
ステータスの色
テンプレートのステータス
Agent のステータス
記述
緑
待機
実際のステータス(OK、利用不可など)
テンプレートの準備が完了しました。
緑
複製の作成
実際のステータス(OK、利用不可など)
テンプレートからホストを複製中です。
オレンジ
更新が必要
更新が必要
RAS Guest Agent の更新が必要です。
ステータスの色
テンプレートのステータス
Agent のステータス
記述
オレンジ
メンテナンス
実際のステータス(OK、未確認など)
テンプレートとして使用されているホストが稼働中です。
最適化を保留中
最適化の適用を待っています。管理者は、この時点で最適化を停止できます。
最適化を実行中
最適化を実行しています。管理者は、この時点でまだ最適化を停止できます。
更新が必要
テンプレートとして使用されているホストが稼働中であるが、RAS Guest Agent の更新が必要です。
ステータスの色
テンプレートのステータス
Agent のステータス
記述
グレー
削除マーク
テンプレートとして使用されているホストがまだ実行中の間の実際のステータス(OK、未確認など)
オペレーション:
RASprep
Sysprep
ローカルアカウントを削除
いいえ
はい
新しい SID を発行
いいえ
はい
ドメインから親ホストを分離
いいえ
はい
コンピューター名を変更
はい
はい
ドメインへ新しいインスタンスを招待
はい
はい
言語、地域設定、日付と時刻をカスタマイズ
いいえ
はい
再起動の回数
1
2(シール、ミニセットアップおよびドメイン参加)