RD セッションホスト、プロバイダー、リモート PC でリモートファイル転送を構成するには、次の手順を実行します。
Parallels RAS Console で、[ファーム] カテゴリーを選択して、中央のペインでサーバータイプ(RD セッションホスト、プロバイダー、リモート PC)を選択します。
右ペインでサーバーを右クリックして、[プロパティ] を選択します。
[Agent 設定] タブを選択します。
[ファイル転送コマンドを許可] オプションを選択し、[構成] ボタンをクリックします。ダイアログが表示され、以下のようにリモートファイル転送のオプションを指定できます。
[方向] ドロップダウンリストで、次のいずれかを選択します。
クライアントからサーバーのみ: クライアントからサーバーへのファイル転送のみ。
サーバーからクライアントのみ: サーバーからクライアントへのファイル転送のみ。
双方向: 双方向のファイルを転送が可能。
[ロケーション] フィールドには、デフォルトのアップロード先として使用するフォルダーの UNC パスを指定します。ここで指定されたパスは、ユーザーがリモートサーバーからファイルをダウンロードしようとしたときの、デフォルトのソースロケーションとしても使用されます。ドロップダウンリストであらかじめ定義されているロケーションから選択するか、独自のロケーションを指定することができます。Windows の標準的な環境変数である、%USERNAME%、%USERDOMAIN%、%USERPROFILE% を使用することができます。アップロードまたはダウンロードの実行中にロケーションが見つからない場合は、標準(デフォルト)のダウンロードロケーションが使用されます。
[位置情報の変更を許可しない] オプションにより、[ロケーション] フィールドで指定された UNC パスをユーザーが変更することを禁止します。このオプションを有効にすると、ファイルのアップロードまたはダウンロードを行う際に、ユーザーが別のロケーションを選択できなくなります。このオプションを無効にすると、ユーザーは別のロケーションを指定できるようになります。
重要: なお、[位置情報の変更を許可しない] オプションでは、ユーザーが指定したリモートロケーションへの直接的なアクセスを禁止することはできません。たとえば、ユーザーがファイルをアップロードしようとするときに、デフォルトのロケーションの UNC パス(自分がアクセスできるパス)をメモし、ファイルエクスプローラーで該当のファイルを開き、プロファイルの任意のフォルダーにコピーすることができます。このような操作を防止するために、ここで指定したロケーション以外のロケーションも制御できるようにする追加の方法を導入する必要があります。
ユーザーポータルでリモートファイル転送を構成するには、次の手順を実行します。
Parallels RAS Console で、[ファーム] > <サイト> > [Secure Gateway] に移動します。
右ペインで RAS Secure Gateway を右クリックして、[プロパティ] を選択します。
[ユーザーポータル] タブを選択します。
[ファイル転送コマンドを許可] オプションを選択し、[構成] ボタンをクリックします。ダイアログが開いたら、次のいずれかを選択します。
クライアントからサーバーのみ: クライアントからサーバーへのファイル転送のみ。
サーバーからクライアントのみ: サーバーからクライアントへのファイル転送のみ。
双方向: 双方向のファイルを転送が可能。
ユーザーポータルの構成については、「ユーザーポータルの構成」を参照してください。
クライアントポリシーでリモートファイル転送を構成するには、次の手順を実行します。
RAS コンソールで [ポリシー] カテゴリーを選択します。
右ペインでポリシーを右クリックし、[プロパティ] を選択します。
左側のペインで、[セッション] > [ローカルデバイスおよびリソース] に移動します。
[ファイル転送] ノードを選択します。
右側のペインの [ファイル転送を許可する] ドロップダウンリストで、以下のいずれかを選択します。
[クライアントからサーバーのみ]: クライアントからサーバーへのファイル転送のみ。
[サーバーからクライアントのみ]: サーバーからクライアントへのファイル転送のみ。
[双方向]: 双方向のファイルを転送が可能。
クライアントポリシーの詳細については、「クライアントポリシー」を参照してください。
Parallels RAS を使用して、エンドユーザーはリモートでファイルをリモートサーバーに転送またはリモートサーバーから転送することができます。
注: この文書の作成時点では、ファイル転送が利用できるのは、Parallels Web Client および Parallels Client for Chrome のみです。双方向のファイル転送は、Parallels Web Client でのみサポートされています。Parallels Client for Chrome では、ファイル転送を有効または無効にする設定操作のみ行えます。
リモートファイル転送機能を柔軟に設定できるように、Parallels RAS では以下の 3 つのレベルを設定することができます。
各レベルで設定したファイル転送設定の優先順位は、上述の順序になります。たとえば、ファイル転送をユーザーポータルで有効にし、RD セッションホストで無効にしている場合、所定のユーザーポータルから所定の RD セッションホストに接続するすべてのユーザーについて、ファイル転送が無効になります。また、RD セッションホストでファイル転送を有効にし、特定のクライアントポリシー(またはユーザーポータル)で無効にすることもできます。このように、ファイル転送を利用できるクライアントと利用できないクライアントを制御することが可能になります。
後続のセクションでは、各レベルでファイル転送を構成する方法について説明します。