RAS Provider Agent がインストールされていて正常に機能することを確認するには、次の操作を実行します。
最初に、[ファーム] > [サイト] > [プロバイダー] リストの [ステータス] 列を見ます。Agent で問題が発生している場合は、その列に該当する説明が表示されます。説明に加えて、[ステータス] 列では、色コードを使用して次のように Agent のステータスを示していることに注意してください。
赤 - 未確認
オレンジ - アップデートが必要
緑 - 確認済み
ホストを右クリックして、コンテキストメニューの [トラブルシューティング] > [Agent をチェック] をクリックします。
[Provider Agent 情報] ダイアログが開き、Provider Agent、VDI サービスに関する情報やその他の関連情報が表示されます。
Provider Agent がインストールされていない場合は、[インストール] ボタンをクリックして、画面の指示に従います。詳細については、「RAS Provider Agent のインストールオプション」を参照してください。
デフォルトの場合 Provider Agent は、Connection Broker と一緒にインストールされます。ただし、Provider Agent を別のサーバーにインストールしたい場合や、何らかの理由で RAS Console からのプッシュインストールが実行できない場合は、この限りではありません。このような場合は、対象のサーバーで直接インストーラーを実行することで Agent をインストールできます。
注: この手順を使用できるのは、Windows に Provider Agent をインストールする場合のみです。
専用 Provider Agent をインストールするには、次の操作を実行します。
管理者アカウントを使用して Provider Agent をインストールするサーバーにログインし、他のすべてのアプリケーションを閉じます。
Parallels RAS の標準インストーラー(RASInstaller.msi)をサーバーにコピーし、実行します。
[インストールタイプの選択] ページが表示されたら、[カスタム] を選択し、[次へ] をクリックします。
[専用 RAS Provider Agent] をクリックし、ドロップダウンリストから [このコンピューターのローカルディスクにすべての機能をインストールします] を選択します。
他のすべてのコンポーネントで選択が解除されている(インストールから除外されている)ことを確認し、[次へ] をクリックします。
[インストール] をクリックし、画面上の指示に従って Agent をインストールします。
Provider Agent は構成を必要としません。インストールされたら、RAS Console に戻り、サーバー名を選択し、[トラブルシューティング] > [Agent をチェック] をクリックします。Agent が適切にインストールされている場合、ステータスは**“Agent をインストールしました”**に変わります。
サーバーから Provider Agent をアンインストールするには、次の操作を実行します。
スタートボタン > [コントロールパネル] > [プログラム] > [プログラムのアンインストール] に移動します。
インストールされているプログラムのリストから、[Parallels Remote Application Server] を見つけます。
サーバー上に保持する必要がある他の Parallels RAS コンポーネントがない場合、[Parallels Remote Application Server] を右クリックして [アンインストール] をクリックします。手順に従って、プログラムをアンインストールします。この指示の残りの部分は省略できます。
サーバー上に保持する必要がある他の RAS コンポーネントがある場合、[Parallels Remote Application Server] を右クリックして [変更] をクリックします。
[ようこそ] ページで、[次へ] をクリックします。
[変更、修復、または削除] ページで [変更] を選択します。
次のページで [カスタム] を選択します。
[専用 RAS Provider Agent] を選択したら、前面のドロップダウンリストをクリックして、[すべての機能が利用できなくなります] をクリックします。
[次へ] をクリックして、ウィザードを完了します。
このトピックでは、複数の RAS ファームで同じプロバイダーを同時に使用する方法について説明します。問題と解決策をよりよく理解するために、仮に次のような例を考えてみましょう。
2 つの利用可能な仮想マシンを持つハイパーバイザーがあるとします。
また、2 つのファーム(ファーム 1 とファーム 2)もあります。
第 1 のホストを使用してファーム 1 のリソースをホストし、もう 1 つのホストをファーム 2 のテンプレートとして使用することを計画しています。両方のホストはハイパーバイザー上で同時に実行されますが、各ホストはそれぞれのファームでのみ利用可能になります。
ここで問題となるのは、RAS Guest Agent は通常 1 つの RAS Provider Agent と通信できますが、各ファームにはそれぞれ独自の RAS Provider Agent があるため、このままではうまく機能しないことです。解決策は、ホストで実行している RAS Guest Agent が、1 つの特定の RAS Provider Agent のみを認識すると同時に、必要に応じて割り当てを変更できるようにすることです。
割り当ては Windows レジストリを介して行われます。VDI プールに属するすべてのホストとテンプレートから作成されたホストクローンは、RAS Provider Agent の名前またはアドレスを指定する新しい文字列値 2XVDIAgent
を持つ必要があります。値を追加するには、次の手順に従います。
仮想マシンで実行されている Windows にログインし、レジストリエディター(regedit)を開き、以下のキーを探します。
32 ビットシステム: HLKM\Software\Parallels\GuestAgent
64 ビットシステム: HLKM\Software\WOW6432Node\Parallels\GuestAgent
2XVDIAgent
という名前の文字列値を追加します。値のデータは、次のように指定する必要があります。
専用の RAS Provider Agent を使用する場合、値には、エージェントがインストールされているサーバーの FQDN または IP アドレスを設定してください。
組み込みの RAS Provider Agent を手動で選択して使用する場合は、値に RAS Connection Broker の FQDN または IP アドレスを設定してください。
ビルトイン RAS Provider Agent を使用し、エージェントが自動的に選択される場合(高可用性)、文字列には、すべての RAS Connection Broker の FQDN または IP アドレスを、セミコロンで区切って含める必要があります(例: <PA1 address>;<PA2 address>;<PA3 address>)。
手動エージェント選択シナリオ(上記の 2 番目の項目)でも、複数の Connection Broker の名前または IP アドレスを含められることに注意してください。このようにすれば、プロバイダーの推奨 Connection Broker を切り替えるたびに値を変更する必要はありません。
このセクションでは、Parallels RAS でプロバイダーの構成を変更する方法を説明します。
プロバイダーを構成する
既存のプロバイダーを構成するには、次の操作を実行します。
RAS Console で、[ファーム] > [サイト] > [プロバイダー] に移動します。。
[プロバイダー] タブでプロバイダーを選択し、[タスク] > [プロパティ] をクリックします。[プロパティ] ダイアログが開きます。
注: 一部のホストでは、以下のいくつかのプロパティを利用できない場合があります。これはプロバイダーの種類によって変化します。
サイトでのプロバイダーの有効化/無効化
デフォルトで、プロバイダーは有効です。プロバイダーを有効または無効にするには、[全般] タブの [サイト内のプロバイダーを有効化] オプションを使用します。
プロパティ: プロバイダーの接続設定の構成
プロバイダーがハイパーバイザーベースかクラウドベースかによって、[全般] タブには異なるプロパティが表示されます。
ハイパーバイザープロバイダー:
タイプ: プロバイダーの種類です。
サブタイプ: ハイパーバイザーのバージョン。使用しているハイパーバイザのバージョンが含まれていない場合、[他:] を選択します。
ホスト: プロバイダーの IP アドレスです。
ポート: プロバイダーが受信接続を待機しているポート番号です。
リソースプール: このフィールドは VMware vCenter の場合のみ有効です。プロバイダーの追加時に vCenter リソースプールを指定していた場合、ここにプールが表示されます。[...] ボタンを利用すると、異なるプールを指定できます(または、フィールドが空の場合にプールを選択できます)。ただし、これは、現在のプールからのホストが作成されていないか、いかなる方法でも Parallels RAS で使用されていない場合に限ります。Parallels RAS が現在使用されていることを検出すると、警告メッセージが表示され、変更することはできません。それでも別のリソースプールを選択したい場合は、RAS Console でフルクリーンアップを手動で行い、使用されているものが一切ない状態にする必要があります。
説明: オプションの説明。
専用 Provider Agent: 別のホストに専用 RAS Provider Agent がインストールされている場合は、このオプションを選択します。ホストの FQDN または IP アドレスを [Agent アドレス] に入力します。 に入力します。
クラウドベースのプロバイダー:
タイプ: クラウドベースのプロバイダーの種類(例: Microsoft Azure)です。
名前: プロバイダーの名前です。
説明: オプションの説明。
資格情報: RAS Guest Agent のインストールに使用するアカウントの認証情報です。
専用 Provider Agent: 別のホストに専用 RAS Provider Agent がインストールされている場合は、このオプションを選択します。ホストの FQDN または IP アドレスを [Agent アドレス] に入力します。 に入力します。
Microsoft Azure に関連するその他のプロパティの説明については、「Microsoft Azure をプロバイダーとして追加」を参照してください。
資格情報: ユーザー名とパスワードの構成
プロバイダーがハイパーバイザーベースかクラウドベースかによって、[資格情報] タブには異なるプロパティが表示されます。
ハイパーバイザープロバイダー:
プロバイダーにログインするためのユーザー名とパスワードを指定します。[認証情報をチェック] ボタンをクリックして、入力した認証情報を確認します。
クラウドベースのプロバイダー:
「Microsoft Azure をプロバイダーとして追加」または「AWS をプロバイダーとして追加」を参照してください**。**
詳細
[詳細] タブでは、プロバイダーの構成を実行して、現在使用していない VM に搭載されているマネージドディスクのタイプを標準 HDD に自動変更するよう設定できます。VM を起動すると、管理ディスクは自動的に元のタイプに変更されます。この機能により、VM の維持にかかるコストを削減することができます。
ディスクストレージのコスト最適化を有効化するには:
一覧からプロバイダーを右クリックして、[プロパティ] を選択します。
プロバイダーの [プロパティ] ウィンドウで [詳細] タブを選択します。
[ディスクストレージコストの最適化を有効にする] オプションを選択します。
[ストレージコストの最適化を有効にする前のタイムアウトを設定] ドロップダウンリストで、必要なオプションを選択します。
MAC アドレス
このタブは、プロバイダーに Microsoft Hyper-V Failover Cluster を使用する場合にのみ表示されます。ホストの MAC アドレス管理を有効または無効にするために使用します。詳細については、「ハイパーバイザーホストの追加」を参照してください(MAC アドレス管理の構成手順の説明をお読みください)。
MAC アドレス管理は Parallels RAS 18 以降で利用できます。新規に Parallels RAS 18 をインストールする場合、この機能は、Microsoft Hyper-V Failover Cluster がプロバイダータイプとしてファームに追加されたときに、デフォルトで有効化されます。それ以前のバージョンの Parallels RAS の場合、この機能は、既存のプロバイダーに対して無効化されており、新しいプロバイダーを追加したときにデフォルトで有効化されます。