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必要に応じて、RD セッションホストをファーム内の別のサイトに割り当てることができます。この機能は、ファーム内に複数のサイトがある場合にのみ利用できます。
サイトの割り当てを変更するには、次の操作を実行します。
RD セッションホストを右クリックして、コンテキストメニューの [サイトの変更] をクリックします。[サイトの変更] ダイアログが開きます。
リストからサイトを選択して、[OK] をクリックします。サーバーは、ターゲットサイトの [RD セッションホスト]([ファーム] > <新規サイト名> > [RD セッションホスト])リストに移動します。
このセクションでは、既存の RD セッションホストを構成および管理する方法について説明します。
その方法についてはこの後説明します。
作業中のサイトの RD セッションホストの一覧を表示するには、次の手順を実行します。
RAS Console で、[ファーム] > <サイト名> > [RD セッションホスト] に移動します。
右ペインの [RD セッションホスト] タブに利用できる RD セッションホストが表示されます。
次のように、[RD セッションホスト] の一覧をフィルタリングすることができます。
リストの上のツールバーにある虫眼鏡アイコンをクリックします。
リストの上に追加の行が表示されるので、リストのフィルタリングに使用する列に文字列を入力します。複数の列を使用することもできます。
たとえば、サーバー名で検索する場合は、[サーバー] 列にテキストを入力します。サーバー名全体を入力することも、一致するサーバーが見つかるまで最初の数文字を入力することもできます。文字を入力するとリストがフィルタリングされ、一致するサーバーのみが表示されます。
2 つ以上の列にフィルター文字列を入力すると、それらの条件が AND 論理演算子で組み合わされます。
フィルターを削除してリスト全体を表示するには、虫眼鏡アイコンを再度クリックします。
虫眼鏡アイコンをもう一度クリックすると、先ほど指定したフィルターがまだ残っていることがわかります。フィルターを完全に削除するには、列からフィルター文字列を削除します。
RD セッションホストのサマリの表示
上で説明した RD セッションホストのエディターに加えて、利用可能な RD セッションホストに関するサマリも確認できます。このためには、次の操作を実行します。
RAS Console で、[ファーム] カテゴリーを選択して、中央のペインで [サイト] ノードを選択します。
右ペインの [RD セッションホスト] ホストプールに利用できるサーバーが表示されます。
RD セッションホストエディター(上記を参照)に移動するには、サーバーを右クリックして、[エディターに表示] を選択します。
詳細については、「RAS コンソールでのサイト」を参照してください。
利用可能なメニューオプション
メニューを使用して RD セッションホストで多数のタスクを実行できます。そのためには、[タスク] ドロップダウンリストをクリックして、目的のオプションを選択するかホストを右クリックして、コンテキストメニューからオプションを選択します。
メニューオプションの中には、テンプレートベースの RD セッションホストで利用できないものもあることに注意してください。このホストタイプで利用できないオプションは、無効または非表示にされています。これには以下が含まれます。
ホストプールに割り当て: テンプレートベースのホストには、ホストプール割り当てが自動的に実行されます。
削除: ホスト(VM である)の削除は、テンプレートレベル([ホストのリスト] ダイアログ)でのみ実行できます。
プロパティ: このタイプの RD セッションホストには個別のプロパティはありません。一部の重要なプロパティは**[デフォルトサーバーのプロパティ]**から継承されます([RD セッションホストプロパティの表示と変更] > [Agent 設定] を参照してください)。
[コントロール](ログオンコマンド)。ドレインモードは、テンプレートベースのホストが属するホストプールにより自動的に管理されます。
[サーバープロパティ] ダイアログには、タブがあり、各タブにはそれぞれに属するプロパティの個別のセットが含まれています。[一般] タブ以外のすべてのタブには、[グループのデフォルト値] または [サイトのデフォルト値] という共通のリンクがあり、サイトのデフォルト設定の表示と変更を行えます。特定のタブのプロパティにデフォルト設定を継承させる場合は、[デフォルト設定を継承] オプションを選択します。その場合、デフォルト設定は以下のいずれかから継承されます。
グループのデフォルト値: グループについては、「RD セッションホストサーバーのグループ化とクローン作成」で説明されています。
サイトのデフォルト値: グループにはサイトのデフォルトも継承されますが、[グループプロパティ] ダイアログで指定するグループ向けのカスタム設定によって上書きされます。
サイトのデフォルト設定を確認または変更するには、[グループのデフォルト値] または [サイトのデフォルト値] リンクをクリックします。それぞれの個別のタブは他のタブから独立してデフォルト設定を継承できますので注意してください。
RD セッションホストのカスタム設定を指定するには、[既定の設定を継承] オプションを無効にし、任意のタブのコントロールを使用して必要なオプションを設定します。
このタブでは、ユーザープロファイルの設定を行います。
デフォルトの設定を使用するには、[デフォルト設定を継承] オプションを選択します。「デフォルト設定を使用する」を参照してください。
ユーザープロファイル設定の詳細については、「ユーザープロファイル」を参照してください。
リモートアプリケーションおよびデスクトップを公開するためには、RD セッションホストに RAS RD セッションホスト Agent がインストールされている必要があります。このほか、リモートデスクトップサービス(以前のターミナルサービス)もインストールされている必要があります。
通常、RD セッションホストをサイトに追加するとき、RD セッションホスト Agent およびリモートデスクトップサービスはデフォルトでインストールされます。しかし、インストールを省略した場合(または Agent や RDS をサーバーからアンインストールした場合)は、必要に応じてステータスを確認することで、適切に対処できます。
RD セッションホスト Agent と RDS のステータスを確認するには、次の手順を実行します。
最初に、[RD セッションホスト] リストの [ステータス] 列を確認します。列に”OK” と表示されるはずです。”OK”と表示されている場合は、Agent がインストールされていて正しく機能しています。”OK”と表示されていない場合については、この後説明します。
説明に加えて、[ステータス] 列では、色コードを使用して次のように Agent のステータスを示します。
赤 - 未確認
オレンジ - アップデートが必要
緑 - 確認済み
サーバーを右クリックして、コンテキストメニューの [トラブルシューティング] > [Agent をチェック] をクリックします。[Agent 情報] ダイアログが開きます。
サーバーに Agent がインストールされていない場合、画面の [インストール] ボタンをクリックして指示に従います。
Agent のインストール完了後、RD セッションホストの再起動が必要になる場合があります。サーバーを選択し、[タスク] > [コントロール再起動] > [再起動] をクリックして、Parallels RAS Console から直接実行することもできます。
[デスクトップアクセス] タブでは、リモートデスクトップへのアクセスを特定のユーザーに制限できます。
デフォルトの設定を使用するには、[デフォルト設定を継承] オプションを選択します。「デフォルト設定を使用する」を参照してください。
デフォルトでは、RD セッションホストでリモートアプリケーションにアクセスできるすべてのユーザーが標準 RDP 接続経由でサーバーにも接続できます。リモートデスクトップへのアクセスを特定のユーザーに制限するには、次の手順を実行します。
[デスクトップアクセス] タブで、[直接デスクトップアクセスを次のユーザーに制限する] オプションを選択します。[デフォルト設定を継承] オプションを選択している場合、[デフォルトを編集] リンクをクリックして、デフォルトの構成を表示し(必要な場合は変更し)ます。残りの手順は、[サーバープロパティ] ダイアログおよび [デフォルトサーバーのプロパティ] ダイアログの両方に適用されます。
[追加] ボタンをクリックします。
希望するユーザーを選択します。複数のユーザーを含めるには、セミコロンで区切ります。
[OK] をクリックします。
選択されたユーザーは、[デスクトップアクセス] タブのリストに表示されます。
このリストのユーザーは引き続き Parallels Client を使用してリモートアプリケーションにアクセスできますが、このサーバーへのリモートデスクトップアクセスは拒否されます。
注: [コンピューターの構成] > [管理用テンプレート] > [Windows コンポーネント] > [リモートデスクトップサービス] > [リモートデスクトップセッションホスト] > [接続] > [ユーザーがリモートデスクトップサービスを使ってリモート接続することを許可する] は、[未構成] に設定されている必要があります。それ以外の場合には、この設定が優先されます。
管理者グループのメンバーは、このリストに含まれている場合でも引き続きリモートデスクトップにアクセスできることに注意してください。
[サイトでのサーバー有効化] オプションをオンまたはオフにして、サーバーを有効または無効にすることができます。無効にされているサーバーから公開済みのアプリケーションやバーチャルデスクトップをクライアントに提供することはできません。
このタブには、他にも次の要素があります。
サーバー: サーバーの FQDN または IP アドレスを指定します。
[説明]: サーバーの説明(オプション)。
ダイレクトアドレス変更: Parallels Client から RD セッションホストへの直接接続を確立するときに使用するダイレクトアドレスを変更する必要がある場合は、このオプションをオンにします。
ユーザープロファイルディスクを構成するには、以下の設定を指定します。
このホストに別の設定を指定する場合は、ホストの [プロパティ] ダイアログで、[デフォルト設定を継承] の選択を解除します。
[テクノロジー] セクションで、[ユーザープロファイルディスク] を選択します。
ドロップダウンリストで、次のいずれかを選択します。
変更しない: 現在のサーバー設定を保持します(デフォルト)。
有効: ユーザープロファイルディスクの機能を有効にします。
無効: この機能を無効にします。
[詳細プロファイルディスク設定を構成] ボタンをクリックして、[ユーザープロファイルの詳細設定] ダイアログを開きます。
[ディスク] タブで、以下を指定します。
ディスクの場所: 前の手順で [有効] を選択した場合、ユーザープロファイルディスクが作成されるネットワークロケーションを指定します。Microsoft Windows UNC フォーマットを使用して場所を指定します(例: \\RAS\users\disks
)。サーバーはディスク共有でフルコントロール権限を持つ必要があることに注意してください。
最大サイズ: 許可されている最大のディスクサイズを入力します(ギガバイト単位)。
[フォルダー] タブで、以下を指定します。
すべてのユーザー設定とデータをユーザープロファイルディスクに保存: 除外リストで指定されたフォルダーを除くすべてのフォルダーが、ユーザープロファイルディスクに保存されます。除外リストにフォルダーを追加またはフォルダーから削除するには、[+] ボタンまたは [-] ボタンをクリックします。
次のフォルダーのみユーザープロファイルディスクに保存: 包含リストで指定されたフォルダーのみがユーザープロファイルディスクに保存されます。2 つの包含リストがあります。最初のリストには標準のユーザープロファイルフォルダー(デスクトップ、ドキュメント、ダウンロード、など)が含まれ、含めるフォルダーを選択できます。2 番目のリストで追加フォルダーを指定できます。[+] ボタンまたは [-] ボタンをクリックして、フォルダーを追加または削除します。
ユーザープロファイルディスクを有効にする場合、変更を適用するためにサーバーを再起動する必要があります。
このトピックでは、RAS RD セッションホスト、VDI、Azure Virtual Desktop、または Remote PC Agent を構成するダイアログで利用できる [ドライブリダイレクトのキャッシュを有効化] オプションについて説明します。このオプションが有効化されている場合、以下で説明するキャッシュのメカニズムがもたらす効果により、リダイレクトされたドライブでフォルダーを参照する速度が向上します。
ドライブリダイレクトを使用する場合、ネイティブの RDP ではファイルやフォルダーを列挙する際の効率性に劣り、ユーザーエクスペリエンスの反応速度が低下し、動作は重くなります。[ドライブリダイレクトのキャッシュを有効化] オプションを有効にすると、セッションホストによってカーネルベースのドライバー(RasRdpFs)が強制的に実行されます。これにより、標準的な RDP と比較して、通信が実行される方法が最適化され、セッションホスト(RDSH、VDI、または Azure Virtual Desktop)のフォルダー構造のキャッシュが追加されます。RAS Console の [適用] によって設定がセッションホストにプッシュされるとすぐに、ドライバーが起動されます。それ以降は、すべての新しいセッションでこの機能が有効化されます。既存のセッションでこの最適化を使用するには、再接続が必要です。
注記
セッションホストは、64 ビットオペレーティングシステムを実行している必要があります。
キャッシュはセッションごとであり、ドライバーメモリにページングされます。
ログオフ時と切断時にキャッシュは消去されます。
セッションでキャッシュされたフォルダーの数がしきい値を上回り、ユーザーがキャッシュされていない新しいフォルダーにアクセスした場合、最後にアクセスされたフォルダーとそのフォルダーがキャッシュで入れ替わります。
このオプションがオフになると、現在アクティブなすべてのユーザーセッションはキャッシュを失います(ドライバーは停止され、キャッシュは消去されます)。この処理はユーザーには認識されませんが、ファイルとフォルダーの列挙は低速になります。
このオプションがオンになっても、現在アクティブなすべてのユーザーセッションでキャッシュが自動的に有効化されることはありません。この機能を使用するには、既存のセッションを再接続する必要があります。
制限事項
このオプションは、以下のバージョンの Parallels Client によって起動されたセッションにのみ適用できます。
Parallels Client for Windows 18 以降
Parallels Client for macOS 19 以降
ネイティブ RDP と同じく、クライアント側(リモートセッション)で変更を加えた場合は、サーバー側のリダイレクトされたフォルダーで手動更新する(F5 キーを押す)必要があります。
ファーム内の各 RD セッションホストには RAS RD セッションホスト Agent がインストールされており、他の Parallels RAS コンポーネントと通信します。Agent を構成するには、[Agent 設定] タブを使用します。
デフォルトの設定を使用するには、[デフォルト設定を継承] オプションを選択します。を参照してください。
エージェントを構成するには、下記のオプションを設定します。
アプリケーションセッションの痕跡
アクティブなセッションを中断するまでの時間: ユーザーがリモートアプリケーションを閉じた後、各セッションがバックグラウンドで接続状態を保持する時間を指定します。このオプションを使用して、サーバーへの不必要な再接続を回避します。
切断済みセッションをログオフするまでの時間: この設定では、“切断” とマークされた後、セッションのログオフにかかる時間を管理できます。
他の設定
ポート: サーバーでデフォルト以外のポートが構成されている場合、別のリモートデスクトップ接続ポート番号を指定します。
セッション最大数: セッションの最大数を指定します。
任意の Connection Broker: RD セッションホストが接続する Connection Broker を選択します。これは、サイトコンポーネントが、WAN で通信する複数の物理的な場所に設置されているときに役立ちます。より適切な Connection Broker を指定することによりネットワークトラフィックを減らすことができます。
クライアント URL/メールのリダイレクションを許可
ユーザーがリモートアプリケーションで URL または HTML Mailto リンクを開くと、リンクはクライアントコンピューターにリダイレクトされ、リモートホストのアプリケーションではなく、ローカルのデフォルトアプリケーション(ウェブブラウザーまたはメールクライアント)で開かれます。この機能を有効にするには、このオプションを選択し、[構成] ボタンをクリックします。ダイアログが開いたら、次のいずれかを選択します。
登録されたアプリケーションを置き換え: このオプションでは、リンクのリダイレクトの代替メソッドを使用します。これにより、リモートサーバー側でデフォルトの Web ブラウザーとメールクライアントを”ダミー”アプリと置換します。これを行うことで、リンクを開く操作を中断し、クライアントコンピューターにリダイレクトできます。
Windows シェル URL の名前空間オブジェクトをサポート: シェル URL 名前空間オブジェクトをサポートするということは、Parallels RAS がシェル名前空間 API を使用する公開済みアプリケーションでの操作を中断して、リンクを開くことができるということを意味します。これは多くのアプリケーションでの標準的な動作です。シェル URL 名前領域オブジェクトのサポートを無効する機能は、Parallels RAS の旧バージョンとの互換性のために備えられています。Parallels RAS の旧バージョン(RAS バージョン 16.2 以前)で動作させたい場合、このオプションを無効化できます。
リダイレクトを有効化する場合でも、リダイレクトの除外 URL リストを構成できることにご注意ください。これは、[ファーム] > [サイト] / [設定] > [URL リダイレクト] タブで実行できます。詳細については、を参照してください。
ドラッグ & ドロップを有効化
ドラッグ & ドロップ機能が Parallels Client 内でどのように機能するかを設定できます。ドラッグ & ドロップを有効化するには、オプションを選択し、[構成] ボタンをクリックして、以下の中から選択します。
サーバーからクライアントのみ: ローカルアプリケーションへのドラッグ & ドロップです。逆方向には使用できません。
クライアントからサーバーのみ: ローカルアプリケーションへのドラッグ & ドロップのみです。
双方向: Parallels RAS 17.1 以降ではこのオプションが変更されたことに注意してください。それ以前はドラッグ & ドロップを有効化または無効化するチェックボックスであり、[クライアントからサーバーのみ] モードでのみ動作していました。Parallels RAS の以前のバージョンからアップグレードする際、このチェックボックスがオンになっていれば、デフォルトで [クライアントからサーバーのみ] が選択されます。オフになっていた場合は、[無効] オプションが設定されます。必要に応じて、どの新しいオプションに切り替えることも可能です。
注: この文書の作成時点では、ドラッグ・ドロップ機能が利用できるのは Parallels Client for Windows および Parallels Client for Mac のみです。
2XRemoteExec がクライアントにコマンドを送信することを許可
サーバーで実行されているプロセスにより、クライアント側でのアプリケーションの展開をクライアントに指示することを許可するには、このオプションをオンにします。2XRemoteExec の詳細については、このトピックの最後にある**「RemoteExec の使用」**のサブセクションを参照してください。
RemoteApp を使用(利用可能な場合)
このオプションを有効にすると、シェル関連の問題でアプリが正しく表示されない場合に、リモートアプリを使用できます。この機能は、Windows 用 Parallels Client でのみサポートされています。
RDP 転送プロトコルの管理
Parallels Client とサーバー間の接続に使用されるトランスポートプロトコルを選択します。これを実行するには、このオプションを選択し、[構成] ボタンをクリックします。
アプリケーションの監視を有効にする
サーバーでのアプリケーションの監視を有効または無効にします。アプリケーションのモニタリングを無効にすると、RAS Connection Broker に情報を転送しているときに、サーバーでの CPU 使用率とネットワークの使用率を減らすための WMI モニタリングが停止します。このオプションが有効な場合、収集された情報が対応する RAS レポートに表示されます。このオプションが無効な場合、このサーバーからの情報はレポートに記載されません。
ファイル転送コマンドを許可(Web および Chrome クライアント):
ドライブリダイレクトのキャッシュを有効化
2XRemoteExec の使用
2XRemoteExec は、サーバーからクライアントへのコマンドの送信を容易に行えるようにするための機能です。そのために、コマンドラインユーティリティ 2XRemoteExec.exe
を使用します。次のコマンドラインオプションが用意されています。
2XRemoteExec の例:
次のコマンドを実行すると、使用できるパラメーターの説明がメッセージボックスに表示されます。
このコマンドを実行すると、クライアントでメモ帳が起動します。
この例のコマンドを実行すると、クライアントのメモ帳で C:\readme.txt
ファイルが開きます。メッセージは表示されず、2XRemoteExec は 6 秒間、またはアプリケーションが起動するまで待機します。
注: このセクションの情報は、テンプレートに基づく RD セッションホストには適用されません。このタイプのホストには個別のプロパティがなく、テンプレートレベルで管理されます。詳細については、およびを参照してください。
RD セッションホストを構成するには、次の手順を実行します。
RAS Console で、[ファーム] > <サイト> > [RD セッションホスト] に移動します。
サーバーを選択し、[タスク] > [プロパティ] をクリックします。
[サーバープロパティ] ダイアログが開きます。このダイアログで RD セッションホストのプロパティを構成できます。
ダイアログについては、本セクションに続くサブセクションで説明します。
[最適化] タブでは、RD セッションホストを最適化して、Parallels RAS 環境で最適なパフォーマンスを発揮できるようにするために使用する設定を指定できます。無効化、削除、または最適化の対象となる Windows コンポーネントやサービス、またその他のオプションを選択して、仮想アプリおよびデスクトップの配信の効率性と合理性を向上させ、改善することができます。
デフォルトの設定を使用するには、[デフォルト設定を継承] オプションを選択します。を参照してください。
詳細な手順については、を参照してください。
[アプリケーションパッケージ] タブでは、RD セッションホストとグループ上の MSIX アプリケーションパッケージを管理することができます。
デフォルトの設定を使用するには、[デフォルト設定を継承] オプションを選択します。を参照してください。
RD セッションホストにパッケージを追加する
、サブセクション「ホストへのパッケージの追加」を参照してください。
VDI プールにパッケージを追加する
、サブセクション「VDI プールへのパッケージの追加」を参照してください。
MSIX パッケージからインストールされたアプリケーションの管理
[タスク] のドロップダウンリストから、以下の操作を実行できます:
追加: RD セッションホストに新しいパッケージを追加します。
ステージングを再試行: 追加されたすべてのパッケージのステージング再試行を手動でトリガーします。
更新: パッケージの一覧を更新します。
削除: 選択したパッケージを削除します。
このトピックでは、Parallels RAS で既存の FSLogix プロファイルコンテナーの管理を構成する方法について説明します。FSLogix プロファイルコンテナーの構成により、プロファイルをリダイレクトされる場所と方法を定義できます。通常、プロファイルの設定はレジストリ設定や GPO で行います。Parallels RAS では、外部ツールを使用せずに、Parallels RAS Console または RAS 管理ポータルからプロファイルを構成することができます。
ご利用いただく前に
Parallels RAS で FSLogix プロファイルコンテナーを構成する前に、以下の点に注意してください。
プロファイル自体を変更する必要はなく、既存のプロファイルをそのまま使用できます。
FSLogix プロファイルコンテナーのロケーションとして、SMB ネットワーク共有やクラウドキャッシュなど、既存のロケーションを引き続き使用できます。
準備
準備として以下の手順を実行します。
既存のプロファイルをバックアップします。プロファイルデータが喪失または破損することはほとんどありませんが、プロファイル構成を変更する前に有効なバックアップを取得しておくことをお勧めします。
FSLogix プロファイルコンテナーの GPO 構成をオフにします。GPO からの FSLogix プロファイル管理と Parallels RAS からの管理を同時に有効にすることはできません。それで、この手順が重要になります。
RAS ファーム内のホストで FSLogix プロファイルを設定する前に、ホストでユーザーセッションが実行されていないことを確認してください。業務時間外のメンテナンス期間に移行作業を行うことも考慮できるでしょう。
GPO と FSLogix の構成を複製する
Parallels RAS で既存の FSLogix プロファイルコンテナーを構成するには、既存の GPO を Parallels RAS の FSLogix 構成に複製する必要があります。これは、Parallels RAS Console または Parallels RAS 管理ポータルで実行できます。
RAS Console でプロファイルを設定するには:
の指示に従い、[ディスク] タブを開きます。
[プロファイルディスクの場所] リストボックスで、FSLogix プロファイルを保存する既存の SMB またはクラウドキャッシュの場所を指定します。さらに、プロファイルディスクのフォーマット、割り当てタイプ、既定サイズを指定します。
ユーザーの除外やフォルダーの除外など、サーバー上にある FSLogix の他の設定を行います。
RAS 管理ポータルでプロファイルを構成するには:
[インフラストラクチャ] > [RD セッションホスト] に移動します。
リストからホストをクリックして、[プロパティ] をクリックします。
中央のペインで [ユーザープロファイル] をクリックします。
RAS Console では、上記の手順で設定を行います。
なお、本ガイドの執筆時点で RAS 管理ポータルは、FSLogix プロファイルコンテナーの使用に供する RD セッションホストの構成目的でのみ利用できます。その他のホストタイプの場合は、デスクトップベースの RAS Console をご利用ください。
推奨事項とテスト
前のセクションの手順を実行する場合、RAS ファームに存在する複数の(またはすべての)サーバーをまとめて構成することは避けてください。1 台のサーバー(例: RD セッションホスト)から着手し、1 人のユーザーを接続した上でテストを行ってください。その後、他のサーバーを設定し、同一ユーザーが複数のサーバーに連続してログインするテストを行います。このテストで、いずれのセッションホストでもプロファイルが読み込まれ、カスタマイズされた機能が利用できることを確認します。特に問題がなければ、他のホスト、ホストプール、またはサイトのデフォルトを構成します。
RAS ユーザーは、Parallels RAS によって集中管理される、既存の FSLogix プロファイルコンテナーを使用して Parallels RAS に接続することが可能です。
注: 既存の FSLogix プロファイルコンテナーがあり、その構成を Parallels RAS で管理したい場合は、の追加説明を参照してください。
サポートされる FSLogix リリース
Parallels RAS は、リリース 2210 hotfix 2 までの FSLogix リリースでテストされています。
インストール方法の構成
特定のサーバーまたはテンプレート向けに FSLogix を構成する(本ガイドで後述します)前に、次のようにサイトレベルで FSLogix のインストール方法を構成する必要があります。
[ファーム] > [サイト] > [設定] に移動し、[機能] タブを選択します。ここで、Parallels RAS が FSLogix を個別のホストにインストールするために使用する方法を選択する必要があります。以下のいずれかを選択できます。
手動でインストールする: すべてのホストで FSLogix を手動でインストールする場合は、このオプションを選択します。このオプションが選択された場合、Parallels RAS はホストで FSLogix のインストールを試行しません。
オンラインでインストールする: このオプションを選択すると、FSLogix がインターネットからセッションホストにインストールされます。ドロップダウンリストから、サポートされる FSLogix のバージョンを 1 つ選択するか、[カスタム URL] を選択し、ダウンロード URL を指定します。[最新情報を検出] ボタンをクリックして、最新の FSLogix バージョンの URL を自動で取得します。
ネットワーク共有からインストールする: ネットワーク共有に FSLogix インストールファイルがあり、その場所を指定する場合はこのオプションを選択します。
RAS Connection Broker からプッシュする: このオプションを選択すると、FSLogix インストールアーカイブを RAS Connection Broker サーバーにアップロードできます。セッションホストで FSLogix を有効にすると、RAS Connection Broker サーバーからホストにプッシュインストールされます。
完了したら、RAS Console で [適用] をクリックして、変更を Parallels RAS に適用します。
FSLogix のアップグレード
上述のダイアログを使用して、FSLogix を新しいバージョンにアップグレードすることもできます。アップグレードするには、次のいずれかを実行します。
[オンラインでインストールする] を選択し、表示される FSLogix ビルドの 1 つを選択するか、カスタム URL を指定します。[最新情報を検出] ボタンをクリックし、最新の安定した FSLogix ビルドの URL を取得します。
Microsoft のウェブサイトから新しいバージョンをダウンロードし、ネットワーク共有に配置するか、RAS Connection Broker サーバーにアップロードします。続いて、[ネットワーク共有からインストールする] または [RAS Connection Broker からプッシュする] のいずれか該当する方法を選択します。
FSLogix が 1 つまたは複数のホストにすでにインストールされており、上記のいずれかを実行して新しいバージョンの FSLogix が利用可能になると、FSLogix がインストールされているホストでアップグレードされます。ホストにインストールされているバージョンよりも古いバージョンを指定した場合は、FSLogix はダウングレードされます。
サイトのデフォルト値と FSLogix のホストの構成
サイトのデフォルト値または FSLogix の個別ホストを構成するには、以下のいずれかを実行します。
サイトのデフォルト値を構成するには、[ファーム] > [サイト] に移動し、[タスク] > [サイトのデフォルト値] > [RD セッションホスト] をクリックします(または、[VDI] をクリックして VDI のデフォルト値を構成するか、[AVD] オプションの 1 つをクリックして Azure Virtual Desktop のサイトのデフォルト値を構成します)。
個別のホストを構成するには、[ファーム] > [サイト] > [RD セッションホスト] に移動します。ホストを右クリックし、[プロパティ] を選択します。
RD セッションホストをファームに追加すると、FSLogix 設定が [ユーザープロファイル] ページで指定されます。
[サイトのデフォルト値] または [プロパティ] ダイアログで、[ユーザープロファイル] タブを選択し、以下のオプションを指定します。
ホストの [プロパティ] ダイアログ(もしくは新しいホストまたはテンプレートを追加するウィザード)が表示されている状態で、このホストに対して別の設定を指定するには、[デフォルト設定を継承] オプションの選択を解除します。
[テクノロジー] セクションで、[FSLogix] を選択します。
[展開の方法] フィールドに、サイトレベルで構成され、現在設定されている展開の方法が表示されます(上記の説明を参照)。[変更...] リンクをクリックして別の方法を選択できます。この操作を行うと、サイトの設定が変更され、サイトのすべてのホストに変更が適用されます。
プロファイルコンテナーを使用したい場合は、[プロファイルコンテナーを使用する] オプションを選択します。[構成] ボタンをクリックして、設定を構成します。
ユーザーとグループタブ: ユーザーとグループの包含リストと除外リストを指定します。デフォルトでは、すべてのユーザーが FSLogix プロファイルの包含リストに追加されます。一部のユーザープロファイルをローカルのままにする場合は、該当のユーザーを除外リストに追加できます。ユーザーとグループは両方のリストに追加できますが、除外リストが優先されます。
フォルダータブ: フォルダーの包含リストと除外リストを指定します。共通フォルダーから選択することも、手動でフォルダーを指定することもできます。フォルダーはユーザープロファイルのパスに配置する必要があります。ご注意ください。
ディスクタブ: プロファイルディスクの設定を指定します。場所の種類: プロファイルディスクの場所の種類(SMB の場所、またはクラウドキャッシュ)を選択し、1 つまたは複数の場所を指定します。プロファイルディスクの場所: プロファイルディスクの場所(1 つまたは複数)です。これは、VHD(X)ファイルの場所(FSLogix ドキュメントに記載されている、レジストリ内の VHD の場所の設定)です。プロファイルディスクのフォーマット: 要件に応じて、VHD または VHDX を選択します。VHDX はより新しいフォーマットであり、より多くの機能を備えています。割り当てタイプ: [動的] または [フル] を選択します。この設定は、[デフォルトサイズ] の設定(以下を参照)と一緒に使用して、プロファイルのサイズを管理します。[動的] を選択すると、割り当てられたデフォルトサイズにかかわらず、プロファイルコンテナーは最低限のディスク領域を使用します。ユーザープロファイルにより多くのデータが入力されると、ディスクのデータ量はデフォルトサイズで指定したサイズにまで増加しますが、デフォルトサイズを上回ることはありません。デフォルトサイズ: 新たに作成された VHD(X)のサイズを MB 単位で指定します。
オフィスコンテナーを使用したい場合は、[オフィスコンテナーを使用する] オプションを選択します。[構成] ボタンをクリックして、設定を構成します。
ユーザーとグループタブ: 上と同様です。
ディスクタブ: 上と同様です。
詳細タブ: 上と同様です。
[一般設定を構成する] ボタンをクリックして、すべてのタイプのコンテナーに対して FSLogix の設定を構成できます。
ホストの再起動
ウィザードの実行中に新しいホストの FSLogix を有効にする場合、追加で行う手順はありません。ウィザードが完了したら、ホストが再起動され、アクティブなロードバランスに追加されます。既存のホストは、[タスク] > [ツール] > [再起動] メニューオプションを使用して手動で再起動する必要があります。
バージョン 18 より、Parallels RAS には RD セッションホスト、VDI、Azure Virtual Desktop のワークロード向けの自動最適化機能が組み込まれています。管理者は、マルチセッションホスト(RD セッションホストなど)またはシングルセッションホスト(VDI など)向けに事前に構成されたさまざまな最適化機能を手動または自動で選択できます。これにより、仮想アプリと仮想デスクトップの配信の効率性と合理性を向上させ、改善することができます。
事前構成済みの最適化機能は、Microsoft Windows の今後のリリースをサポートするために、簡単に更新できるように設計されています。さらに、ツール内でカスタムスクリプトを使用して、すでに利用可能な最適化機能を Parallels RAS ワークロードのマシンに展開することもできます。
130 を超えるイメージ最適化機能を特別な設定なしに利用できます。これらの最適化機能は、主に以下のカテゴリーに分類されます。
UWP アプリケーションパッケージ(削除。VDI でのみ利用可能)
Windows Defender ATP(オンまたはオフの設定、リアルタイムスキャンの無効化、ファイル、フォルダー、プロセス、および拡張子の除外)
Windows コンポーネント(削除)
Windows サービス(無効化)
Windows のスケジュール済みタスク(無効化)
Windows 拡張オプション(Cortana、システムのリストア、テレメトリ、カスタムレイアウト)
ネットワークパフォーマンス(タスクのオフロード、ipv6 などの無効化)
レジストリ(サービス起動のタイムアウト、ディスク I/O のタイムアウト、カスタムなど)
視覚効果(最適な外観、最適なパフォーマンス、カスタム)
ディスクのクリーンアップ(ユーザープロファイルの削除、イメージのクリーンアップなど)
カスタムスクリプト(.ps1、.exe、.cmd、その他の拡張子/フォーマット)
最適化機能の全カテゴリーとコンポーネントについては、 を参照してください。
最適化機能は、以下を基盤とする RD セッションホスト、VDI デスクトップ、Azure Virtual Desktop、リモート PC プール(VDI 経由)で利用できます。
Windows Server 2012 R2 以降
Windows 7 SP1
Windows 10
Windows 11
最適化の構成
最適化は、下記向けに構成できます。
RD セッションホスト
VDI
Azure Virtual Desktop
最適化の設定は、サイトレベル(サイトのデフォルト値)で上記向けに構成されます。RAS 管理者が特定のコンポーネントにカスタム設定を使用することを決定した場合は、個別のコンポーネント向けに構成することもできます。
サイトレベルで最適化を構成するには、[ファーム] > [サイト] に移動し、[タスク] > [サイトのデフォルト値] メニューをクリックして以下のいずれかを選択します。
RD セッションホスト
VDI
AVD マルチセッションホスト
AVD シングルセッションホスト
表示された [サイトのデフォルト値] ダイアログで、[最適化] タブを選択します。最適化を構成する場合、上述のいずれについても同一のユーザーインターフェイスが使用されます。
注: 最適化を適用する前に、セッションホストの状態が保存されていることを確認してください。最適化を適用した後に変更を元に戻すことはできません。
最適化を構成するには、以下を実行します。
ホストの [プロパティ] ダイアログまたはウィザードが表示されている状態で、このホストに対する設定を変更するには、[デフォルト設定を継承] オプションの選択を解除します。
[最適化を有効化] オプションを選択します。
最適化の種類を以下から選択します。
自動: 事前に定義された事前構成済みの最適化が自動的に使用されます。
手動: どの最適化オプションを使用するかを完全に制御して、それぞれの最適化を構成できます。このオプションを選択すると、カスタムの最適化スクリプトをホストで実行することもできます。
前の手順で [手動] を選択した場合、要件に従って最適化のカテゴリーとコンポーネントを構成します。以下の**「最適化の構成」** を参照してください。
有効化した全カテゴリーで強制的に最適化する: これは特別なオプションであり、予測できない何らかの理由(ホストが予期せずにオフラインになったなど)によって最適化の一部をホストに適用できなかった場合にのみ使用します。このオプションを選択し、RAS Console で [OK]、続いて [適用] をクリックすると、最適化の構成全体がホストに適用されます。この方法により、最適化コンポーネントに最後に行った変更とホストに適用されなかった変更が、確実に再び適用されます。[有効化した全カテゴリーで強制的に最適化する] オプションの状態(オンまたはオフ)は保存されず、次にダイアログを開くと、オプションは再びオフになっています。それで、この操作は毎回必要になります。変更を行った後にその変更をホストに適用するという標準的なシナリオでは、このオプションを選択する必要はありません。通常は最適化の構成全体を適用するのではなく、変更部分のみを適用するためです。
[カテゴリー] リストには、構成できる最適化のカテゴリーが含まれます。最適化にカテゴリーを含めるには、該当するチェックボックスを選択します。個別に構成できる複数のコンポーネントがあるカテゴリーもあれば、設定をカスタマイズできるカテゴリーもあります。カテゴリの設定またはコンポーネントを構成するには、カテゴリーを選択して歯車アイコンをクリックします(または、[タスク] > [プロパティ] をクリックするか、単にカテゴリーをダブルクリックします)。選択したカテゴリーに応じて、以下を実行できます。
カテゴリー設定を構成します(使用可能なオプションの選択、個々の設定の選択または選択解除、値の指定、エントリーの追加または削除)。
基盤となるコンポーネントを追加または削除して、最適化に含めるか、最適化から除外します(プラス記号アイコンとマイナス記号アイコンを使用)。コンポーネントの追加では(利用できる場合)、事前に定義されたリストから選択することも、カスタムコンポーネントを指定することもできます。
場合によっては(特にレジストリのエントリーでは)、エントリーをダブルクリックし、そのエントリーに対して複数の値を指定できます。
事前定義されたコンポーネントを削除しても、[タスク] > [デフォルトにリセット] をクリックすることで、削除したコンポーネントをいつでもリストに戻すことができます。このメニューを使用して、変更されたカテゴリー設定をデフォルトにリセットすることもできます。
このリストの最後の最適化カテゴリーはカスタムスクリプトです。カスタムスクリプトを使用して、利用可能な最適化スクリプトを実行できます。詳細については、下記の**「カスタムスクリプトの使用」**サブセクションを参照してください。
終了したら、[OK] をクリックしてダイアログを閉じます。
カスタムスクリプトの使用
最適化カテゴリーのカスタムスクリプトは、対象のホストで最適化スクリプトを実行するために使用されます。このカテゴリーを構成する前に、対象のホストにスクリプトが存在すること、各ホストでパスとファイル名が同一であることを確認します。
最適化カテゴリーのカスタムスクリプトを構成するには、以下を実行します。
リストで [カスタムスクリプト] カテゴリーを有効化(チェックボックスを選択)し、強調表示させて [タスク] > [プロパティ] をクリックします。
表示されたダイアログで、実行するコマンド、引数(必要な場合)、初期ディレクトリ、スクリプトの実行に使用される資格情報を指定します。
[OK] をクリックします。
最適化をホストに適用するときに、その他の最適化パラメーターを適用する処理の一環として、スクリプトが実行されます。
最適化の適用
ホストで最適化機能を有効化し、RAS Console で [適用] をクリックすると、ホストが Parallels RAS と次に通信したときに次の事象が発生します。
ホストのステータスが [最適化を保留中] に変更され、ホストがドレインモードに入ります。この段階では、リストでホストを選択し、[タスク] > [最適化の停止] をクリックすれば、最適化を停止できます。
すべてのユーザーがログオフすると、ホストのステータスは [最適化を実行中] に変更されます。
最適化の設定がすべて適用されたら、ホストは再起動されます。
再起動後、ホストは稼働中の状態に戻り、ステータスは [OK] に変更されます。
注: 最適化に失敗しても、最適化完了後にホストが再起動されるように設計されています。
最適化の結果は、ホストのログ(%ProgramData%\Parallels\RASLogs\ImageOptimizer.log)に記録されます。ファイルを開き、次の内容に類似したエントリーを検索します。
[I 78/00000009/T10C4/P0FD4] 11-30-20 10:09:19 - Image Optimization completed with 98 successful and 0 unsuccessful optimizations(イメージ最適化完了: 98 完了、0 未完了)
注: 設計上、最適化は再起動/無効化よりも優先度が低くなっています。たとえば、スケジュール開始時に、ホストのステータスが”最適化保留”から無効化/再起動に変更されている場合などがあります。
アップグレード
Parallels RAS が古いバージョンからアップグレードされる場合
最適化機能は無効化されます。
継承はオフになります。
アップグレード後に最適化を利用する場合、管理者は、サイトのデフォルト値またはグループ/ホストプールの設定から、手動で最適化を有効にする必要があります。
継承
追加情報
次の点に注意してください。
一部の最適化は、すでに適用されている場合は失敗に終わり警告が生成される可能性があります。
OS の特性によっては、一部の最適化は失敗に終わり警告が生成される可能性があります。たとえば、UWP アプリの削除は、アプリがすでに存在しないため、失敗に終わる可能性があります。
ユーザープロファイルは、特定のユーザーに関する設定とアプリケーションデータの集合です。Parallels RAS などのパーシスタントでないリモート環境では、一貫したユーザーエクスペリエンスを提供するために、ユーザープロファイルを保持する必要があります。ユーザープロファイルデータをネットワーク上の場所に保存して、サインイン時間を最小限に抑え、ホスト、クライアント、およびプロファイルストレージ間のファイル I/O を最適化することで、これを実現できます。
Parallels RAS では、以下のテクノロジーをサポートすることでユーザープロファイルを管理しています。
: [RD セッションホスト限定] これは、専用のファイル共有にユーザーアプリケーションデータを保存する仮想ハードディスクです。このディスクは、ユーザーがセッションホストにサインインするとすぐにユーザーセッションにマウントされ、ユーザーがログアウトするとアンマウントされます。
注: Microsoft は、ユーザープロファイルディスクテクノロジーの開発に積極的ではありません。 のプロファイルを移行することをお勧めします**。[ユーザープロファイルディスク]** オプションは旧式化しているため、VDI と Azure Virtual Desktop では使用できません。
: パーシスタントでない環境向けのリモートプロファイルソリューションです。FSLogix プロファイルコンテナーにより、ユーザープロファイル全体をリモートの場所にリダイレクトし、パーシスタントでない環境でユーザーコンテキストを維持し、サインイン時間を最小限に抑え、互換性の問題を排除するネイティブプロファイルのユーザーエクスペリエンスを提供できます。FSLogix プロファイルコンテナーは、ローミングプロファイルおよびユーザープロファイルディスクの後継技術として利用されることの多いプロファイル管理ソリューションです。
ユーザープロファイルは、下記向けに構成できます。
RD セッションホスト
VDI
Azure Virtual Desktop
ユーザープロファイル設定は、サイトレベル(サイトのデフォルト値)で上記向けに構成されます。RAS 管理者が特定のコンポーネントにカスタム設定を使用することを決定した場合は、個別のコンポーネント向けに構成することもできます。
サイトレベルでユーザープロファイルを構成するには、[ファーム] > [サイト] に移動し、[タスク] > [サイトのデフォルト値] メニューをクリックして以下のいずれかを選択します。
RD セッションホスト
VDI
AVD マルチセッションホスト
AVD シングルセッションホスト
表示された [サイトのデフォルト値] ダイアログで、[ユーザープロファイル] タブを選択します。最適化を構成する場合、上述のいずれについても同一のユーザーインターフェイスが使用されます。
次のセクションでは、ユーザープロファイルの機能を構成する方法について詳しく説明します。
リモートセッションでのファイル転送を有効化します。ファイル転送を有効にするには、このオプションを選択し、[構成] ボタンをクリックします。詳細については、を参照してください。
リダイレクトされたドライブ上でのファイルの参照とナビゲーションをより高速にすることで、ユーザーエクスペリエンスを向上させます。詳細については、を参照してください。
コマンドラインパラメーター | パラメーターの説明 |
---|
詳細タブ: このタブでは、FSLogix の詳細なレジストリ設定を変更できます。設定を変更するには、設定を選択して [タスク] > [編集] をクリックします。デフォルトでは、設定は無効になっています。設定を有効にするには、設定名の前にあるチェックボックスをオンにします。各設定の説明は RAS Console に表示されます。FSLogix プロファイルコンテナーの構成について詳しくは、 を参照してください。
アプリサービスタブ: このタブでは、FSLogix の詳細なレジストリ設定を変更できます。これらの設定の詳細については、 を参照してください。
クラウドキャッシュタブ: このタブでは、クラウドキャッシュの設定を変更できます。これらの設定の詳細については、 を参照してください。
ログタブ: このタブでは、プロファイルコンテナーのログ設定を変更できます。これらの設定の詳細については、 を参照してください。
| 2XRemoteExec コマンドを”サイレント”モードで実行するのに使用します。このパラメーターを省略すると、コマンドにより、アプリケーションからのポップアップメッセージが表示されます。このパラメーターを指定すると、メッセージは表示されません。 |
| アプリケーションが開始されるまでのタイムアウトを指定するのに使用します。タイムアウトは 5000 ミリ秒〜30000 ミリ秒の値にする必要があります。値の単位は”ミリ秒”である点に注意してください。タイムアウトが発生すると、コマンドはエラーを返します。タイムアウトが発生しても、クライアントでアプリケーションが開始されている場合があります。 |
| 2XRemoteExec で使用されるパラメーターのヘルプリストを表示します。 |
| サーバーからの要求に従ってクライアントで開始されるアプリケーション。 |
最適化 | 継承元 |
RDSH のサイトのデフォルト値 | はい | なし |
RDSH グループ | いいえ | なし |
RDSH スタンドアロン | はい | RDSH のサイトのデフォルト値 |
RDSH テンプレート | はい | RDSH のサイトのデフォルト値 |
テンプレートからの RDSH | いいえ | なし |
VDI のサイトのデフォルト値 | はい | なし |
VDI デスクトップスタンドアロン | はい | VDI のサイトのデフォルト値 |
VDI デスクトップテンプレート | はい | VDI のサイトのデフォルト値 |
テンプレートからの VDI デスクトップ | いいえ | なし |
Azure Virtual Desktop のサイトのデフォルト値 | はい | なし |
Azure Virtual Desktop ホストプール - テンプレートからのホスト | いいえ | なし |
Azure Virtual Desktop ホストプール - スタンドアロンホスト | はい | AVD マルチセッションホストのサイトのデフォルト値、または AVD シングルセッションホストのサイトのデフォルト値 |
Azure Virtual Desktop テンプレート | はい | AVD マルチセッションホストのサイトのデフォルト値、または AVD シングルセッションホストのサイトのデフォルト値 |
テンプレートからの Azure Virtual Desktop ホスト | いいえ | なし |
[RDP プリンター] タブでは、リダイレクトされたプリンターの名前変更フォーマットを構成できます。フォーマットは、サーバーのどのバージョンと言語を使用しているかによって異なる場合があります。
デフォルトの設定を使用するには、[デフォルト設定を継承] オプションを選択します。「デフォルト設定を使用する」を参照してください。
[RDP プリンター名のフォーマット] ドロップダウンリストでは、構成したサーバーに固有のプリンター名フォーマットを選択できます。
[プリンター名にセッション番号を入れない] および [プリンター名にクライアント名を入れない] を選択すると、対応する情報をプリンター名から除外できます。
RAS セッションホストは監視され、ログは関連情報を含めた状態で作成されます。ログを構成し、既存のログファイルを取得するかクリアする場合、ホストで右クリックし、コンテキストメニューで [トラブルシューティング] > [ロギング] を選択してから、希望に応じて [構成]、[取得] または [クリア] をクリックします。これらのタスクを実行する方法の詳細については、「ロギング」セクションを参照してください。
FSLogix プロファイルコンテナーの仮想ハードドライブに対し、以下のウイルス対策の除外項目を必ず設定してください。以下の情報は、必ずセキュリティチームに確認してください。
除外対象のファイル:
%Programfiles%\FSLogix\Apps\frxdrv.sys
%Programfiles%\FSLogix\Apps\frxdrvvt.sys
%Programfiles%\FSLogix\Apps\frxccd.sys
%TEMP%*.VHD
%TEMP%*.VHDX
%Windir%\TEMP*.VHD
%Windir%\TEMP*.VHDX
\\storageaccount.file.core.windows.net\share**.VHD
\\storageaccount.file.core.windows.net\share**.VHDX
除外対象のプロセス:
%Programfiles%\FSLogix\Apps\frxccd.exe
%Programfiles%\FSLogix\Apps\frxccds.exe
%Programfiles%\FSLogix\Apps\frxsvc.exe
最適化を構成する際に、Windows Defender ATP カテゴリーで除外するファイルやプロセスを指定できます。詳細については、「最適化」を参照してください。