サイトにインストールされた RAS Connection Broker を表示するには、 [インフラストラクチャ] > [Connection Broker] に移動します。
サイトには、少なくともプライマリ Connection Broker がインストールされている必要があり、その [プライオリティ] 列にはプライマリであることが記されています。冗長性を確保するため、セカンダリエージェントを追加することもできます。
Connection Broker の構成を変更するには、リストでそれをクリックし、中央ペインの [プロパティ] をクリックします。[編集] をクリックして、以下のオプションを指定します。
有効: Connection Broker を有効または無効にします。
IP: サーバーの IP アドレスを指定します。
代替の IP: 1 つ以上の代替 IP アドレスをセミコロンで区切って指定します。これらのアドレスは、RAS Secure Gateway が、[IP] フィールドに指定されたアドレスを使用して RAS Connection Broker に接続できなかった場合に使用されます。これは、Active Directory に参加していないネットワークから Gateway が接続している場合などに起こる可能性があります。
スタンバイ: 選択されている場合、セカンダリ Connection Broker をスタンバイモードにします。つまり、別の Connection Broker がオフラインになるまで、どのエージェントもこの Connection Broker に接続しません。このオプションは、すでに存在する 3 つを超えるすべての新しいセカンダリ Connection Broker で自動的に有効になります。システムパフォーマンスが低下する可能性があるため、3 つを超えるアクティブな Connection Broker を使用することは推奨されません。このオプションを使用して、3 つを超える Agent を使用することができますが、必要になるまでスタンバイモードにしておきます。詳細については、「セカンダリ Connection Broker を追加」を参照してください。
変更が完了したら、[保存] をクリックし、[すべての変更の適用] をクリックします。
メイン Connection Brokers ビューの省略記号のメニューには、次の項目が含まれています。
追加: RAS Connection Broker をサイトに追加します。セカンダリ Connection Broker の追加方法の詳細については、続くセクションを参照してください。
エージェントを更新: エージェントをアップデートします。
エージェントを無効化/有効化: エージェントを有効または無効にします。
ログ: ロギングの管理を有効にします。
プライマリへの昇格: セカンダリ Connection Broker をプライマリに昇格します。
優先順位を上げる: セカンダリ Connection Broker の優先順位を上げます。(優先順位リストで上に移動します)。
優先順位を下げる: セカンダリ Connection Broker の優先順位を下げます(優先順位リストで下に移動します)。
更新: Connection Broker リストを更新します。
削除: セカンダリ Connection Broker をサイトから削除します。現在のプライマリ Connection Broker を削除するには、まずセカンダリ Connection Broker をプライマリに昇格させる必要があります。
追加情報
RAS Connection Broker の管理タスクを実行するには、次の操作を実行します。
[インフラストラクチャ] > [Connection Broker] を選択します。
リストで Connection Broker を選択し、省略記号をクリックします。
メニューで、以下に説明するオプションのいずれかを選択します。
追加
**「セカンダリ Connection Broker を追加する」**を参照してください。
エージェントの更新、エージェントの無効化/有効化
Connection Broker を更新、無効化、または有効化します。
ログ
ロギングを構成するには、次のいずれかを選択します。
構成: ログを構成することができます。ログレベルの説明については、以下を参照してください。
取得: ログファイルを含む ZIP アーカイブを指定したロケーションに取得します。
クリア: 既存のログをすべてクリアします。
利用可能なログレベルは以下の通りです。
標準: もっとも重要なイベントのみを記録する標準のログレベルです。後述のいずれかのログレベルを使用するように Parallels RAS サポートから指定された場合以外は、常にこのレベルを使用してください。
拡張: このログレベルでは、標準ロギングよりも多くの情報が取得されます。ただし、収集する必要のある情報が増加するため、システムの速度が低下します。
詳細: 詳細ロギングでは拡張ロギングよりも多くの情報が取得されるため、システムの速度が大幅に低下する可能性があります。
パフォーマンスの低下を回避するには、拡張ロギングと詳細ロギングを(分析のために必要な情報を収集する上で十分な)限定的な期間のみ有効にする必要があります。この期間は [後で標準レベルにリセット] オプションを使用して設定できます。デフォルト値は 12 時間です。場合によっては、Parallels サポートエンジニアが、この期間に別の値を設定するようにアドバイスします。この期間が終了すると、ログレベルがリセットされて標準に戻ります。
プライマリへの昇格
このオプションは、セカンダリ Connection Broker のみで有効になります。プライマリ Connection Broker に障害があり、復元できない場合、セカンダリ Connection Broker をプライマリに昇格できます。
優先順位を上げる/優先順位を下げる
このオプションは、セカンダリ Connection Broker のみで有効になります。各セカンダリ Connection Broker には優先順位が与えられます。優先順位を変更するには、[優先順位を上げる] または [優先順位を下げる] を選択します。Connection Broker が、メインリスト内で上下に移動します。リスト内で上に配置されている Agent ほど、優先順位が高くなります。
更新
現在のビューを更新します。
削除
ファームから Connection Broker を削除します。
RAS Connection Broker では、公開済みのアプリケーションおよびデスクトップのロードバランスが実行されます。RAS Connection Broker は、Parallels RAS のインストール先のサーバーに自動的にインストールされ、プライマリ Connection Broker として指定されます。プライマリ RAS Connection Broker は各サイトに必須ですが、セカンダリ Connection Broker も追加できます。セカンダリ Connection Broker の目的は、プライマリ RAS Connection Broker の障害のためにサービスが中断し、ユーザーに影響を及ぼすのを防ぐことです。
冗長性を確保するためにセカンダリ Connection Broker がサイトに追加されます。これにより、プライマリ Connection Broker に障害が発生しても、セカンダリ Connection Broker がリクエストを処理できるようになります。Connection Broker は、高可用性を確保するために、アクティブ/アクティブ構成で動作します。Connection Broker に障害が発生しても、負荷に対応可能な予備の Agent が常に待機しています。一般的に、N+1 の冗長構成をサイトごとに使用する必要があります。自動昇格に 3 つを超える Connection Broker を設定することはできません(自動昇格は本セクションで後ほど説明します)。
セカンダリ Connection Broker を 1 つ以上インストールしておけば、ランタイムデータが各 Agent に複製され、サービスに障害が発生した場合にもダウンタイムを最小限に抑えられます。さらに、いずれかのアクティブな Connection Broker が、AD および使用される二要素認証プロバイダーの両方の認証に使用されます。
プライマリ Connection Broker はセカンダリ Connection Broker と同じタスクを実行しますが、それ以外の役割も担います。つまり、単一の Connection Broker による管理が必要な特定のプロセスを管理します。次の表は、プライマリ Connection Broker とセカンダリ Connection Broker によって管理されるプロセスのリストです。
複数の Connection Broker の間で負荷分散がどのように機能するかを示すために、次の例を考えてみましょう。
Connection Broker が 2 つあるとします。その内訳は、PA1(プライマリ)と PA2(セカンダリ)です。
また、RD セッションホストが 10 台あるとします。RDS1、RDS2 ...RDS10 です。
発生する負荷は次のように分散されます。
RDS1 から RDS5 は、PA1 を優先 Connection Broker として使用します。
RDS6 から RDS10 は、PA2 を優先 Connection Broker として使用します。
セカンダリ Connection Broker のプランニング
同じサイトで実行されている RAS Connection Broker は、相互に通信し、負荷を分担します。1 つの Agent から別の Agent に伝送されるデータ量は膨大なため、信頼性の高い高速通信チャネルが求められます(例: Connection Broker の通信用にサブネットワークを構成できます)。
セカンダリ Connection Broker をサイトに追加して、その IP アドレスを指定します。すべての Agent の IP アドレスが、必ず同じネットワークセグメントに属するようにします。Connection Broker が相互の通信に使用するポートは、TCP 20030 です。
サイトに追加できる Connection Broker の数に物理的制限はありません。ただし、最も優れた結果が得られるのはエージェント数が 2〜3 のときです。特に、プロバイダーが存在し、VDI の高可用性を有効にしたい場合は、エージェント数を 3 個にするシナリオを強くお勧めします。2〜3 を超える数のセカンダリ Connection Broker をサイトに追加すると、逆の効果が生じ、実際にはシステムのパフォーマンスが低下する可能性があります。ただし、これはスタンバイモードのセカンダリ Connection Broker には当てはまりません。スタンバイモードのセカンダリ Connection Broker については、**「RAS Connection Broker の構成」**で説明されています。
RAS Connection Broker をサイトに追加する
セカンダリ Connection Broker を追加するには、次の操作を実行します。
[インフラストラクチャ] > [Connection Broker] を選択します。
省略記号のメニューから [追加] を選択します(またはプラス記号のアイコンをクリックします)。[新規を追加] ウィザードが開きます。
[ホスト] ページで、以下を指定します。
ホスト名: RAS Connection Broker をホストするホストの FDQN です。ホストの IP アドレスを自動的に取得するには、[IP の解決] をクリックします。
IP アドレス: ホストの IP アドレスホストの FQDN を自動的に取得するには、[名前解決] をクリックします。
[Agent 設定] ページで、以下を指定します。
代替 IP アドレス: 1 つまたは複数の代替 IP アドレスをセミコロンで区切って指定します。これらのアドレスは、RAS Secure Gateway が、FQDN または前のページで指定されたアドレスを使用して RAS Connection Broker に接続できなかった場合に使用されます。これは、Active Directory に参加していない別のネットワークから Gateway が接続している場合などに起こる可能性があります。
説明: 説明を追加します(オプション)。
ファイアウォールルールを有効にする: ホストでファイアウォールを自動的に設定する場合に選択します。
必要な場合にホストを再起動: インストール後にホストの再起動が必要な場合、自動的に再起動します。
Connection Broker を使って Secure Gateway をイントール: 指定したホストに RAS Secure Gateway もインストールする場合は、このオプションを選択します。このオプションを選択している場合、[HTML5 Gateway を有効化] オプションを選択して、Gateway でユーザーポータルを自動的に有効にすることもできます。
[概要] ページで、設定を確認し、[作成] をクリックします。
この時点から、画面上の指示に従って Connection Broker をファームに追加します。
追加情報:
プロセス
プライマリ Connection Broker
セカンダリ Connection Broker
PA(カウンター)のモニタリング
はい
はい
RD セッションホスト(カウンター)のモニタリング
はい
はい
プロバイダー(カウンター)のモニタリング
はい
はい
RDS セッション(再接続)のモニタリング
はい
はい
展開済みの RDS アプリケーションのモニタリング
はい
はい
VDI セッション(再接続)のモニタリング
はい
はい
システム設定の管理
はい
いいえ
ライセンス情報とハートビートの送信
はい
いいえ
CEP 情報の処理および送信
はい
いいえ
レポートサーバーへの情報の送信
はい
いいえ
RDS スケジューラーの管理
はい
いいえ
エンジン情報のレポート
はい
今後のバージョン
シャドーイング
はい
今後のバージョン
メール通知の送信
はい
いいえ