注: この章では、Parallels Desktop 20 for Mac の初回リリースで導入された主な変更点について、以前のメジャーバージョン(19.x 以前)と比較して説明します。マイナーバージョン(20.x)で導入されたその後のすべての変更と改善については、それぞれのリリースノートを参照してください。
Parallels Desktop のメジャーバージョン 20.0.0(ビルド 55653)には次の改良点が含まれています。
Parallels Desktop 20 は、Mac のプライマリー OS および仮想マシンとして、間もなくリリースされる macOS Sequoia 15 をサポートしています。そのため新しいオペレーティングシステムが利用可能になった時点で Mac コンピューターをアップグレードできます。
Parallels Tools の信頼性とユーザビリティが大幅に向上し、すべてのサポート対象のオペレーティングシステムでネイティブ UI を使用できるようになりました。Windows、Linux、macOS
Windows 11 24H2 が利用可能になり次第、サポートを追加します。Windows 11 バージョン 24H2 では、Windows on Arm における x86 ベースのアプリケーション実行の安定性および速度が向上し、多くの重要な Windows アプリケーションが Apple Silicon Mac で利用できるようになりました(当社のテストに基づく)。
Windows 11 24H2 仮想マシンをウィンドウモードで実行する場合の動的解像度の問題が修正されました。
共有フォルダーから削除されたファイルが完全に削除されず、macOS のゴミ箱に移動するようになりました。これにより、Windows のファイル削除プロセスの安全性が向上しました。
Apple Silicon Mac 上の Rhino 8 アプリのワイヤーフレームレンダリングの問題を修正しました。
Houdini 20 モデリングソフトウェアで、グラフィックの不具合やモデリングオブジェクトの欠落が発生する問題を修正しました。
ArcGIS Pro、LabVIEW、Ninja Trader など、多数の Windows アプリケーションとの互換性が向上しました。
WSL 2 の代わりに WSL 1 をデフォルトにすることで、Apple Silicon Mac 上で動作する Windows 11 マシンの Windows Subsystem for Linux(WSL)の互換性の問題を緩和しました。
Fedora 39/40、Kali 2024.2、Ubuntu 24.04 などの新しい Linux ディストリビューションのサポートを追加しました。
Intel Mac に Ubuntu 24.04 がインストールできない問題を解決しました。
Parallels Tools に高レベルの FUSE API を採用することで、新しい Linux カーネルバージョンにおける複数の互換性の問題を解決しました。
Linux 仮想マシンからの IPP 印刷をサポートし、Mac に接続されたプリンターを使用して Linux から印刷できるようになりました。
Ubuntu、Fedora、Kali Linux ディストリビューションのアイコンを更新しました。
Ubuntu 仮想マシンの手動インストール中にキーボードとマウスが動作しない問題を修正しました。
macOS(仮想マシンとして)
Apple Silicon Mac 上で動作する macOS 15 以降の仮想マシンから Apple アカウントにサインインできるようになりました(お使いの Mac と仮想マシンの両方で macOS Sequoia 15 以降が動作している必要があります)。 注: この機能では、今のところ Mac App Store や Xcode にサインインすることはできません。[^1]
Apple Silicon Mac 上で macOS 仮想マシンのスナップショットを作成する機能がサポートされました。
Parallels AI Package は、開発者や学生が、機械学習、大規模言語モデル(LLM)、およびコンピュータービジョンアプリケーションを短期間で習得し、開発を開始できるようにカスタマイズされた Linux ベースの仮想マシンです。このパッケージは、Visual Studio Code の拡張カタログから入手できます。AI Package の詳細についてはこちらを参照してください。
Visual Studio Code 拡張機能に統合された Microsoft Copilot により、自然言語を使用して仮想マシンを制御する機能が追加されました。
GitHub Action を使用して、GitHub リポジトリーから直接仮想マシンの展開と管理を自動化する機能が追加されました。たとえば、特定のパイプラインの一部として仮想マシンのプロビジョニング、テスト、設定をトリガーできます。
Apple Vision フレームワーク(OCR)を使用して初期セットアッププロセスを自動化することにより、Apple Silicon Mac 上で実行する macOS 仮想マシンの Parallels Packer プラグイン体験が向上します。
Parallels Desktop を使用するソフトウェア開発者や IT プロフェッショナルは、Parallels Desktop Discord チャンネルに参加して、これらの改良点に関するフィードバックを共有したり、機能の提案について議論したり、同じ分野に興味を持つユーザーとの交流を楽しんだりできます。
新しい Parallels Desktop for DevOps サービスを使用して、複数の Parallels Desktop ホストおよび仮想マシンを制御およびオーケストレーションする機能が追加されました。
クラウドソーシングやネットワークストレージの設定済み仮想マシンのダウンロードをサポートする、展開パッケージの再設計により、複数の MDM ソリューション(Microsoft Intune など)との互換性が向上しました。
新しいティアの導入。Enterprise Edition は今秋の後半にリリース予定です。このエディションは、大規模な仮想環境の管理において、より高い制御性、可視性、効率性を必要とする組織向けに特別に設計されています。Enterprise Edition では次の機能が導入される予定です。
仮想マシンの展開を合理化し、時間と労力を節約します。
マシンやユーザーのグループにポリシーを割り当てることができます。
管理対象の仮想マシンの可視性が向上します。
貴社がこのソリューションにご興味をお持ちの場合、こちらから営業チームまでご連絡ください。
Parallels カスタマーエクスペリエンスプログラムに参加しているユーザーの統計によれば、製品機能の中には、ほとんどまたはまったく使用されていないものもあります。当社は、これらの機能のサポートを停止するか、または Parallels Desktop から完全に削除して、より頻繁に使用される機能の強化に専念することにしました。
以下は、Parallels Desktop for Mac 20 の将来のビルドでサポートが終了し、削除される予定の機能のリストです。
すべての Mac コンピューターで、以下の機能のサポートは終了します。
Windows、macOS、Linux 仮想マシンのネットワーク起動。
Intel Mac で、以下の機能のサポートは終了します。
カーネル拡張に依存するネットワークおよび USB エミュレーションのサポート。
macOS 10.5~10.8 および Oracle Solaris 仮想マシンのサポート。