ユニバーサルプリント

プリンターリダイレクトでは、ユーザーは印刷ジョブをリモートアプリケーションまたはデスクトップからローカルプリンターにリダイレクトできます。ローカルプリンターは、ユーザーのコンピューターに接続することも IP アドレス経由で接続したローカルネットワークプリンターとして使用することもできます。RAS ユニバーサルプリントでは、クライアント側の特定のローカルプリンターのプリンタードライバーをリモートサーバーにインストールする必要をなくすることで、印刷プロセスを簡素化し、プリンタードライバーのほとんどの問題が解決します。そのため、ユーザーはローカルでどのプリンターをインストールしたかに関係なく印刷でき、RAS 管理者はローカルネットワークに接続されたそれぞれのプリンターにプリンタードライバーをインストールする必要がありません。

ユニバーサルプリントを構成するには、[サイト設定] > [ユニバーサルプリント] に移動します。

プリンターの設定: 名前の変更のパターン

デフォルトでは、Parallels RAS は次のパターンを使用してプリンター名を変更します。%PRINTERNAME% for %USERNAME% by Parallels。例えば、Alice という名前のユーザーに Printer1 という名前のローカルプリンターがあるとします。Alice がリモートアプリケーションまたはデスクトップを起動すると、プリンターは Printer1 for Alice by Parallels という名前になります。

[プリンター名の変更パターン] フィールドで新しいパターンを指定して、デフォルトのプリンター名変更パターンを変更できます。使用可能な定義済み変数を確認するには、[変数を追加] ボタンをクリックします。変数は次の通りです。

  • %CLIENTNAME% - クライアントコンピューターの名前。

  • %PRINTERNAME% - クライアント側のプリンターの名前。

  • %SESSIONID% - RAS セッション ID。

  • %USERNAME% - RAS に接続しているユーザーの名前。

  • <2X Universal Printer> - これはレガシーモードで、RDP セッションでプリンターオブジェクトが 1 つだけ作成されます。

プリンター名変更パターンでは、他の文字列を使用することもできます。たとえば、次の一般的に使用されるパターンを定義できます。

Client/%CLIENTNAME%#/%PRINTERNAME%

上記のパターン(および前述の例の Alice という名前のユーザー)を使用すると、ローカルプリンターの名前は Client/Alice's Computer#/Printer1 になります

[サイト内のサーバー] リストにある各サーバーに異なるプリンター名変更パターンを指定できます。

注: リダイレクトされたプリンターにアクセスできるのは、管理者とプリンターをリダイレクトしたユーザーのみです。

プリンターの設定: プリンターの保持

クライアント定義のプリンターがリモートセッションにリダイレクトされると、処理に時間がかかり、セッション確立の全体的な動作に影響が及びます。ユーザーエクスペリエンスを改善するために、以前に作成したユーザーのプリンターを使用できます。これを行うには、[プリンターの保持] オプションを [プリンターの保持の最適化を有効にする] に設定します。

ドライバー

システム管理者は、クライアント側のプリンタードライバーのリストを管理できます。プリンタードライバーに対して、ユニバーサルプリントのリダイレクト権限を許可または拒否することができます。

この機能を使用すると、次のことが可能になります。

  • 不要なプリンターリダイレクトによるサーバーリソースのオーバーロードを回避します。ユーザーの大半はすべてのローカルプリンターをリダイレクトするため(デフォルトの設定)、多数のリダイレクトされたデバイスを実際には使用していないサーバー上に作成します。これは主に、PDFCreator、Microsoft XPS Writer、または各種の FAX デバイスのようなさまざまなペーパーレスのプリンターが関係します。

  • 特定のプリンターが原因でサーバーが不安定になることを回避します。プリンターによってはサーバーが不安定になることがあるため(スプーラーサービスコンポーネント)、その結果、概してすべての接続ユーザーがプリントサービスを使用できなくなる場合があります。プリントサービスの継続して使用するために、管理者がそのようなドライバーの”拒否”リストを作成できることは重要です。

[ドライバー] セクションでプリンタードライバーを指定するには、次の操作を実行します。

  1. [モード] ドロップダウンリストで、リダイレクトを許可するプリンターを次のオプションから選択します。

    • 任意のドライバーを使用するプリンターのリダイレクトを許可: (デフォルト): このオプションは、リダイレクト権限を使用するためにプリンターが使用しているドライバーの種類を制限しません。

    • リストのいずれかのドライバーを使用するプリンターのリダイレクトを許可: このオプションを選択すると、「許可」されたドライバーがリストに追加されます。ドライバーを追加するには、プラス記号のアイコンをクリックし、ドライバー名を入力します。

    • リストのいずれかのドライバーを使用するプリンターのリダイレクトを拒否: これはおそらく、この機能のコンテキストでもっとも便利なオプションです。リストに指定されているドライバーを使用するプリンターのリダイレクト権限を拒否します。その他のすべてのプリンターについてリダイレクトの使用を許可します。

  2. リストからプリンタードライバーを削除するには、マイナス記号のアイコンをクリックします。

次の点を確認してください。

  • プリンタードライバーをリストに追加するときは、プリンター名ではなく、_ドライバー_名を入力してください。

  • ドライバー名は、大文字と小文字を区別し、完全一致する必要があります(名前の一部や、ワイルドカードは使用できません)。

  • このタブで指定した設定は、個々のサーバーだけでなくサイト全体に影響します。

フォント

フォントを埋め込む必要があります。ユニバーサルプリントを使用してドキュメントを印刷する場合、ドキュメントがクライアントマシンのローカルスプーラーにコピーされ印刷されます。クライアントマシンにフォントが存在しない場合、印刷が正しく出力されません。

フォントの埋め込みの除外: 特定のフォントタイプを埋め込みから除外するには、リストでそのフォントを選択します。1 つまたは複数のフォントを追加するには、プラス記号のアイコンをクリックします。

自動的にインストールされるフォント: サーバーとクライアントに特定のフォントタイプを自動的にインストールするには、[自動的にインストールされるフォント] セクションのプラス記号のアイコンをクリックします。

注: デフォルトでは、自動インストールリストに追加されているフォントは埋め込みリストから除外されます。そのようなフォントは Windows クライアントにインストールされているため、埋め込む必要はありません。

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